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増える時間を与えない!~食品衛生の3原則

増える時間を与えない!~食品衛生の3原則

(2011年10月21日更新)

 
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食品に付着した細菌は、適度な温度・水分、そして時間があれば急激に増殖します。その時間を与えないために、「迅速」な処理や調理が求められるのです。

 

◆原材料の受け入れと保管
原材料は計画的に仕入れて、検収をしっかりすること。問題がなければすみやかに専用のケースなどに移し換えて、食材ことに区分し、冷蔵庫[室]や冷凍庫[室]などに保管します。
“先入れ先出し”を徹底して、長期間保存することがないようにします。

 

◆必要なときに必要なだけ取り出す
作業場は、湿度や温度が高くなりがちです。
そうした中に食材を長く置いておけば当然、腐敗菌、食中毒菌の増殖の可能性が高まります。
使う食材は調理場にまとめて長時間置いておくようなことはせず、調理するごとに必要な分だけを冷蔵庫[室]や保管庫[室]から取り出し、常温に置いておくのは必要最小限にしましよう。

 

◆解凍は冷蔵庫[室]の中で
冷凍した食材を解凍する場合は、室温ではなく必ず冷蔵庫[室]の中で行ないます。
室温(常温)での解凍は、食材の表面温度が上がり、菌の増殖が活発になるだけでなく、品質や風味が劣化します。
とくに肉や魚の場合はドリップ(肉汁)が生じ、細菌増殖の温床になり危険です。
3原則の「迅速」は菌の増殖を抑えるのが大前提です。
また、一度解凍したものは菌が増えています。それを再冷凍するのは非常に危険、絶対やめましょう。


◆調理済み食品はすみやかに
調理したあとは温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに提供するのが大切ですが、提供するまでに時間のあるときは、食品ことに決められた温度で保管します。
気をつけたいのは、配送時の温度管理です。配送車内の温度管理、積み込み時や配送先での急激な温度変化には十分に注意したいものです。
もちろん配送車の洗浄や消毒を忘れてはなりません。

 


 

【ポイント】
 

・菌を増やさないためには、時間との勝負。
 

・原材料の処理や調理は、計画的に、効率的に、そして迅速に!


 

(次回につづく)

 

出典 : 『食品衛生の3原則ハンドブック』  

食品衛生の3原則バックナンバーはこちら

 


 

小林一寛   こばやしかずひろ
 

1943年大阪府堺市生まれ。医学博士、獣医師。1966年大阪府立大学農学部獣医学科卒業。同年、大阪府立公衆衛生研究所公衆衛生部微生物課に入所。研究員、総括研究員、感染症解析プロジェクトリーダー、感染症部細菌課課長を歴任。2004年大阪府を定年退職。その間、大阪府立大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻客員教授、大阪府立看護大学医療短期大学部臨床検査学科非常勤講師、文部科学省学校給食衛生管理推進指導者派遣巡回指導事業委員会指導委員等を歴任。
2010年現在、サラヤ株式会社学術顧問、大阪大谷大学短期大学部生活創造学科非常勤講師、関西医療大学保健看護学部非常勤講師、堺市学校給食安全衛生推進専門家会議委員。
<主な著書>
監修『みんなで防ぐO-157』(ぱすてる書房)、分担執筆『食中毒予防必携』『食品衛生検査指針 微生物編』(以上、日本食品衛生協会)、『感染症の事典』(朝倉書房)、『新感染症学』(日本臨牀社)等多数。

 


 

 

『食品衛生の3原則ハンドブック』

「食品衛生の3原則」を実践するにあたり、特に重要な点をピックアップし、好ましくない考え方や方法をまじえながら、「なぜそうしなければならないのか」「守らないとどのようなことが起きるのか」などを簡潔にわかりやすく解説していきます。  


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