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コストダウンと協力業者との関係をどう考える?~食品産業で働く人のコンプライアンス

コストダウンと協力業者との関係をどう考える?~食品産業で働く人のコンプライアンス

(2013年8月16日更新)

 
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コンプライアンスについて意識を高く持つことは、食品産業で働く人々にとっては特に重要な課題であるといえるでしょう。

れは消費者の生命と健康にかかわっているからです。食品関連企業の活動やその動向は、社会から常に注目されおり、コンプライアンスが実践されているかどうかが、その会社の存続をも左右する可能性があるのです。
ここでは『食品業界で働く人の 実践!コンプライアンス』(監修:田中宏司・松本邦明)から、従業員の一人ひとりが知っておくべき事項をケーススタディでご紹介します。


■CASE■


【取引先に対して】

納入業者「もうこれ以上は……」

森田さん「まだまだ安くなるはずだ!」

仕入担当の森田さんは、1円でも安く原材料を仕入れるように上司から指示されており、納入業者に「もっと安く」と厳しく言い続けています。

「もうこれ以上は……」と泣きつかれても、「まだまだ安くなるはずだ」と妥協を許しません。それが会社のためになるのだから当然だ、というのが森田さんの信念です。

 

■あなたならどう考える?■

(A)コストダウンは利益の源泉。さらなる値下げ要求は当然である。

(B)コストダウンは、業者との共存共栄を基本に考えるべきだ。

 

■解説■

ここでは、協力業者との「パートナーシップ」がコンプライアンスのうえで大事な考え方であり、(B)の考えを選択しましょう。

自分の会社だけが儲かりさえずれば、協力会社、取引会社はどうなってもよいという考えでは、長期的な発展は望めません。食品会社は、消費者に安全でおいしい商品を安心して買ってもらうことで経営が成り立っているのです。質の良い商品を提供するためには原材料を納入してくれる仕入先との信頼関係が不可欠で、合理的な範囲を超えた無茶な値下げ要求をして、原材料の品質を落とされたり、取引を断られるようなことがあれば、結局は自社の商品の品質などにはねかえってきます。

協力業者との共存共栄の関係こそが、自社の繁栄の基礎となるのです。

 


 

田中宏司  たなか・ひろじ
東京交通短期大学学長。1959年中央大学法学部卒業。1954~90年日本銀行勤務の後、早稲田大学大学院講師等を経て、2002~06年立教大学大学院教授。日本経営倫理学会前副会長、一般社団法人経営倫理実践研究センター理事・主席研究員、経済産業省「ISO26000JIS化本委員会」委員等。多くの主要企業や行政、団体向けに講演・指導の実施や行政の委員会委員を務めている。著書多数。


松本邦明 まつもと・くにあき
1965年 一橋大学経済学部卒業(国際経済学専攻)、 帝人株式会社入社、1975年スイスビジネススクールIMEDE(現I.M.D)に留学、M.B.A.取得。帝人株式会社広報部長、調査役、倫理委員会事務局長として経営倫理の導入定着活動に注力後、2000年退職。

 


 

【出典】

イラスト&ケーススタディー40
『食品産業で働く人の 実践!コンプライアンス』
~企業の社会的責任から職場の倫理問題まで~

身近で起こりうるコンプライアンス違反の事例40項目を取り上げ、着眼点と対応の姿勢を明快に解説しました。


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