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もれなく「私」がついてくる~街のでんきやさん・日栄電器

もれなく「私」がついてくる~街のでんきやさん・日栄電器

(2014年6月 3日更新)

 
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パナソニックのお店への取材をもとにまとめられた『街の元気屋さん』(街を元気にプロジェクト著)から“心がほろっと温まるいい話”をご紹介します。第二回は、「売りっぱなしにしない店、日本一をめざしているんです」と語る街のでんきやさん・日栄電器さん(茨城県牛久市)のお話です。
 
*  *  *
 
 
街の元気屋さん
 
 

「僕、オトコのひとり住まいでして。健康のために自分で料理しようとオーブンレンジを買ってはみたものの、果たして使えるようになるんだろうか、無駄な買い物をしちゃったんじゃないかと不安になりましてね」と話すお客さま。

 

「でも、買ったのがこの店で、ラッキーでした」
 
この店とは、茨城県牛久市の日栄電器さん。
「実はうちの店では、“出張お料理教室”というのをやっているんです」と話してくれたのは、ご主人の漣則行さん愛美さんご夫婦。
「オーブンレンジやIHクッキングヒーターなどの使い方って、ただ口でご説明するだけでは、お客さまもなかなか覚えられないと思うんです」
そこで日栄電器さんが行っているのが、名づけて“出張お料理教室”。
オーブンレンジなどをお届けするときは、愛美さんをはじめ女性スタッフが同行。そのとき食材も用意してお持ちし、設置し終わったあと、お客さまと一緒に料理しながら使い方のご説明をしているといいます。
その実演メニューも、たとえば育ち盛りのお子さまがいらっしゃるお宅なら、下ごしらえした鶏肉を準備して唐揚げづくり、共働きのお客さまなら、焼き物と煮物を合わせ技で時短調理……と、それぞれのお客さまに合わせるというきめのこまかさ。
「僕、もうシルバーですからメタボとかが気になって。ヘルシーな魚料理ができるようになりたいと思ってたんです。そしたら秋刀魚を用意してくれていて。秋刀魚を上手に焼くなんて難しいと思ってたんですが、塩の振り方からグリルのコース設定の仕方まで、手ほどきどおりやったら、ホントに上手いこと焼けてね。感激でしたよ」と先ほどの男性。
さらに、最初の“出張お料理教室”から2ヵ月ほど経った頃には、ステップアップ訪問ということもしているとか。再びお客さまと一緒にお料理しながら、操作の確認をしたり、新しい使い方にトライしたり、お手入れのおさらいをしたり……。
「使ってからでないとわからないこともあると思いますから、再びお邪魔して、お困りのことがないかフォローさせていただいています」
 
この“出張お料理教室”、よくわかるとお客さまから大好評。しかしなかには「いまは説明を受けながらだからできるけれど、これからホントに使えるようになるのかしら……」と不安をつぶやかれる方もいらっしゃるとか。
そんな方のために、日栄電器さんでは毎月、“お料理教室”を開催。オーブンレンジ、IHクッキングヒーター、ホームベーカリー、フードプロセッサー、電気圧力なべなど、さまざまな調理家電の使い方を、月ごとにメニューを変えて、実際にお客さまに調理していただきながらご案内しているといいます。
 
さて、ある日の“お料理教室”をのぞいてみると……。
 
この日参加されたのは六名の女性たち。もう何回も通っているという方もいらっしゃれば、初めてという方も。世代も、子育て真っ最中の方もいらっしゃれば、お子さんが独立されてご夫婦二人という方も、といろいろ。
メニューは、大豆のカレーに手づくりナン、鶏肉のさつま揚げに、里芋のアイスクリームなどなど。愛美さんを先生に、お客さま同士が分担し合いながらお料理。「え、ここでレンジを使うの!?」とか、「うちはここでトマトを入れてコクを出すのよ」とか、商品の使い方に驚いたり、わが家のレシピを交換し合ったりと、お喋りにも花が咲いて、それは賑やか。
 
「せっかくオーブンレンジを買っていただいても、あたためにしか出番がなかったり、ホームベーカリーもホコリをかぶっていたら、もったいないじゃないですか。この“お料理教室”を通して、新しい使いこなし方を発見したり、使ったことのない商品を試していただけたらと思っています」と愛美さん。
 
お料理が出来上がったら、みんなで「いただきます」。
あるお客さまは、「女子会をしてるみたいで、参加するだけで楽しいんです」。
あるお客さまは、「子供が独立してからは料理をつくる張り合いがなくなっていたけれど、また、つくる意欲がわいてきました」。
 
「商品を売って終わりというのではなく、生活そのものを豊かに、気持ちまでハッピーにする電器屋さんでありたいですね」と言う則行さん。
「当店でご購入いただければ、もれなく“私"がついてくるから、安心よ」と笑う
愛美さん。
「私たち、売りっぱなしにしない店、日本一をめざしているんです」
 
 
 

 
【出典】
 
~心がほろっと温まる「街のでんきやさん」の話~
 
松下幸之助さん、街のでんきやは今日も元気です!
震災に負けない、お年寄りが多い街だからこそできるサービスがある。地元を愛するお店だからこそ語れる、ほろりとするちょっといい話。
 
 
【著者紹介】
 
街を元気にプロジェクト
ふとしたきっかけで、「街のでんきやさん」に興味をもち、全国各地のお店を取材して歩いている、コピーライター梶田あずさ、グラフィックデザイナー小亀沢・近藤義顕、カメラマン日野眞郷たちのチームです。取材を続けるうちに、“街のでんきやさん=街の元気屋さん”であることに気づき、つけた名前が「街を元気にプロジェクト」。街のでんきやさん、いつかお店に伺ったときは、よろしくお願いします。
 
 
 
松下幸之助経営塾
 

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