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内発的動機に火をつける【コラム】~藤野祐美

内発的動機に火をつける【コラム】~藤野祐美

(2013年4月19日更新)

 
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慣れ親しんだ職場を去る際の送別会。これまでの感謝や、新たなスタートへのエールの気持ちを込めて、花束や記念品が去りゆく人に贈られる。定番のスタイルですが、私が前職の送別会でいただいたものは、なんと本物の“ムチ”でした。

 

ムチが贈られた理由。それは、何を隠そう、私のどうしようもなかった“リーダーとしてのスタイル”の象徴そのものであったからです。

 

“アメとムチ”。人材マネジメントの場面において、よく口にされる言葉です。大した知識や経験も無いまま、リーダーの立場にあった私もその一人。マネジメントにおいては、これが全てだと思い込んでいたわけです。特に女性である私は、男性、更には10も20も年上のメンバーに対しては、いかに甘く見られないかと言うことに必死になって、“アメとムチ”にすがっていました。

 

当然、こんなリーダーには、誰もついてきてはくれませんでした。痛い思いをして初めて私は、チームメンバーに頭を下げ、“力を貸してほしい”と、ムチを手放しました。リーダーの立場にある人間がいくら強制力を発揮しても、そこには限界がある。メンバー一人ひとりのモチベーションに火がつき、自発的に行動を起こし続けること。それが本来、リーダーが考えるべき姿だったのです。

 

この苦い経験こそが、私が人材育成を生業とするようになった原点です。アメやムチといった外発的な動機づけだけではなく、いかに、“こうしたい!”“やってみたい!”という内発的な動機づけに火を着けるお手伝いをするか。PHPの研修講師として、何より大切にしている姿勢です。

 

内発的な動機づけには、有能感、関係性、自律性が大事だと考えられます。研修を通して、“私は、できる!”という有能感を持っていただく。他の受講生・講師との関係性の中で自分を見つめる。そして研修の学びを自らのものにするために自律性を持って前進する。研修を通して、一人でも多くの方々にお伝えできればと思っております。

 

 


 

 

藤野祐美 ふじの ゆみ

大阪府出身。BOND大学大学院(オーストラリア)MBA(経営学修士課程)卒業。

ミノルタ株式会社(現コニカミノルタ株式会社)にて、国内外市場に対する商品販売企画・販売支援に従事した後、プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク社(米国資本企業)において国際人事業務に従事。その後、オランダ資本企業ニュートレコ社(世界最大の養殖魚飼料会社)の日本法人立ち上げに参画、企業立ち上げから組織構成までオープニング業務全般を担当。

本実績を基盤に関連会社2社を立ち上げ、業務拡大のためのM&A案件に中核メンバーとして参画、取締役に就任。アジア太平洋地域人事統括マネージャーとして人事戦略構築から実践、人材育成に至るまでアジア地域の人事業務全般を担当。

現在、企業・各種団体・学校向けに人材開発に関するファシリテーションやコンサルティングを行う。

著書に『上司取扱説明書~MBA流ボスマネの極意~』(同友館)、『上司は仕事を教えるな!』(PHP研究所)、『自分たちのMBA』(共著:青山ライフ出版)がある。

 

  


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