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管理者になるまでに身につけるべき4項目

2015年2月17日更新

管理者になるまでに身につけるべき4項目

人間力、責任と役割の自覚……管理者になるまでに身に付けるべき4項目をご紹介します。また、それを実現するためには、中堅社員研修やベテラン社員研修の重要性が増してくることは確実です。あわせて、それぞれの研修で教育すべきことを、『実践 社員教育推進マニュアル』から学びます。

 

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管理者になるまでに身につけるべきこと

 

(1)管理者にふさわしい品性と人間力の基礎を固める

会社の経営や行動指針を徹底的に身につけさせることが大切である。不祥事が生じる原因の一つとして、人格形成や人間力に対して会社が教育を実施していないことがあげられる。しっかりとした倫理観やコンプライアンスを身につけさせると同時に、自ら考え行動する自律型人材に育てなければならない。

 

(2)組織上のポジションと役割・責任を認識させる

組織における自己の立場と役割をしっかり認識させること。自分自身のタイプを知ることも大切である。リーダーシップとフォロワーシップ、つまり、ポジションにおける役割を理解し行動することが求められる。立場と役割を認識し、その立場にあった役割を果たせているかどうか、研修を通じて気づかせることが重要である。

 

(3)社内でのエンプロヤビリティを高める

職務における業務知識・スキルをしっかりと身につけさせて、社内でのエンプロヤビリティを高めていく。現場を動かしている階層なので、実務知識を身につけて業務遂行できるようにOJTを中心に、公開セミナーを活用することも効果的である。業務祖推進する職種別研修を充分に実施することが望まれる。また、問題解決など業務の生産性向上やプロジェクトマネジメント知識も教育しておきたい。

 

(4)部下・後輩に対する指導法を学ぶ

コース別人事制度を採用している企業では、専門職としてスペシャリストになるか、管理者としてリーダーになるかを決めなければいけない。先輩社員として、後輩社員に対する指導法や支援法を、メンター研修やコーチング研修などで教育しておきたい。

 

 

中堅社員研修

一般的に、中堅社員とは入社3年目くらいから10年目くらいの社員を言う。この階層の社員は最前線で業務遂行をする社員である。仕事的にも人間的にも一番成長する時期であるが、業務に慣れてきてマンネリを起こすこともある。企業にとっても、本人にとっても重要な階層と言える。

しかし、この階層の研修は新入社員研修、管理者研修に比べて実施されていないことが多い。今後、自律型人材が求められることを考えると、中堅社員研修の重要性が増してくることは確実である。

この階層は、業務知識に磨きをかけることと、一般知識から専門知識習得への足掛かりをつくる時期である。また、一般社員層では組織の中核をなすことからリーダーシップ、チームワーク、コミュニケーション、部下指導といったカリキュラムを盛り込みたい。

その他に身につけてほしい姿勢・スキル・能力としては、問題発見・解決能力、交渉力であり、広い視野で物事を捉える姿勢なども教育しておきたい。

 

ベテラン社員研修

入社10年目を超えるが、管理監督者の一歩手前の社員層に対する研修は、別途企画する場合がある。会社の中で自分なりの価値観や行動スタイルが身についている。この時期になると年下の上司に仕えることもあり、感情的に複雑になる。この複雑な感情を放置していると、組織のマネジメントやリーダーシップが機能しなくなることもある。管理監督職になりたがらない社員もいるが、外部の公開セミナーに派遣して外の会社の社員と接して刺激を受けることも必要になる。

この階層には、組織の中でリーダーシップを発揮し、上司を補佐することを教育していく。キャリアプランのカリキュラムを盛り込んで、仕事を通じて人間的成長を考えさせることも大切である。

教育内容としては、ジョブマネジメント中心からラインマネジメントに関与していくことが要求される階層であることから、フォロワーシップ、リーダーシップ、問題解決、後輩指導、コーチングなどが研修テーマになる。

 

※出典:『[実践]社員教育推進マニュアル』(2009年1月・PHP研究所発行)
 
 
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【著者プロフィール】
 
茅切伸明  (かやきり・のぶあき) 
慶應義塾大学 商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 
平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 
平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計3,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 
 
 
松下直子 (まつした・なおこ) 
株式会社オフィスあん 代表取締役。社会保険労務士、人事コンサルタント。 
神戸大学卒業後、江崎グリコ(株)に入社。新規開拓の営業職、報道担当の広報職、人事労務職を歴任。現在は、社会保険労務士、人事コンサルタントとして顧問先の指導にあたる一方、民間企業や自治体からの研修・セミナー依頼に応え、全国各地を愛車のバイクで巡回する。
「人事屋」であることを生涯のライフワークと決意し、経営者や人事担当者の支援に意欲的に向き合うかたわら、人事部門の交流の場「庵(いおり)」の定期開催や、新人社会保険労務士の独立を支援するシェアオフィス「AZ合同事務所」の経営など、幅広く人材育成に携わっている。
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』『人事・総務マネジメント法律必携』(ともにPHP研究所)、『採用・面接で[採ってはいけない人]の見きわめ方』『部下育成にもっと自信がつく本』(ともに同文舘出版)ほか。

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