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コーチングでは相手からもフィードバックを得る

コーチングでは相手からもフィードバックを得る

(2012年12月10日更新)

 
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コーチングにおける「質問のスキル」について、通信ゼミナール『コーチング実践コース[質問スキル編]』から学ぶシリーズの最終回。質問したあとのフォローの大切さについて学んでまいります。

 

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相手からもフィードバックを得る

コミュニケーションというのは、一方的に相手に伝えるだけでは、成立しません。その指示や指導に対して、相手がどのように感じているかを把握するために、相手からもフィードバックを得る必要があります。

たとえて言えば、コミュニケーションとは「蹴鞠(けまり)」のようなものです。直接ではなく、何人かで連携をとりながら、球を回していく。思いきり蹴ってしまっては、相手は受け取れませんし、逆に弱すぎたり、相手のいるところがら離れた場所に蹴ってしまっても、球を回すことができません。相手との関係を見ながら、もっとも良い球を送り、そして受け止めることが大切です。

 

また、管理職の皆さんは、指導したあと、そのままにしておくのではなく、行動が改善するまで見届けることが大切です。相手の行動が変わってはじめて効果的な指導だと言えるのです。「こうしろ」と言いっぱなしではなく、途中でチェックして、メッセージをもう一度確認したり、ほかの角度から言ってみたりするなどの工夫が必要です。それで改善の兆しが見えているなら、相手をきちんと認めてあげて、応援したりサポートすることも忘れてはなりません。

 

悪い例
上司「渡辺君は、敬語の使い方がなってないぞ。どんな勉強をしてきたんだ!」

渡辺「そうっすか? 気をつけてるつもりですけど」

上司「今度の取材の相手はプライドの高い人なんだから、本を読んでしっかり勉強しておけよ」


よい例

上司「渡辺君は、自分の敬語の使い方についてどう思う?」

渡辺「あまり自信はないですけど、まずいですか?」

上司「そうか。今度の取材の相手はプライドの高い人ということもある。相手に対する敬語の使い方を少し意識して接してみたほうがいいと思うんだけれど、渡辺君はどんなことに気をつけているのかな?」

 

また、孫子の兵法に「彼を知り己を知れば百戦レて殆(あや)うからず」という言葉がありますが、相手を知る努力はコーチングでは大切なポイントです。
たとえば、企業の新商品開発担当者やマーケティング担当者は、マーケット・リサーチや消費者ニーズの把握には大変なエネルギーを使います。それと同様に、上司が部下を指導するときも、相手を知ることが重要です。


部下が何を求め、どんな指導方法なら敏感に反応してくれるかということを、普段から観察し、相手一人ひとりに合わせて考えて、問いかけにも活かしていくことが大切なのです。

 

本間正人 ほんままさと
NPO法人学習学協会代表理事、帝塚山学院大学客員教授
東京大学文学部社会学科卒。松下政経塾第3期生。
ミネソタ大学で成人教育博士号(Ph.D.)を取得。
米国Coach UniversityのCTP課程を日本人として初めて修了。
教育学を超える「学習学」を研究する一方で、国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ、NPO法人日本コーチ協会理事として、日本でのコーチングの普及を目指す。
著書は『ケーススタディで学ぶ「コーチング」に強くなる本』、『コーチング一日一話』(共著)、『適材適所の法則』(ともにPHP研究所)など多数。
http://www.learnology.co.jp

 



通信ゼミナール
『コーチング実践コース[質問スキル編]』

管理職・監督職の方を対象にして、コーチングスキルの中でも特に活用の場面が多い「質問のスキル」を中心に、コーチングの考え方やコミュニケーションのとり方を学ぶコースです。培った知識を実践に活かし、自身に合った部下指導のレパートリーを広げることができます。


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