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OJTで部下と一緒に上司も成長する

OJTで部下と一緒に上司も成長する

(2016年11月16日更新)

 
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OJTは部下の指導育成に欠かせないものであり、上司の仕事そのものでもあります。そしてOJTによって、実は上司自身の成長を促すことができます。

 

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上司に求められる人間的魅力

下の〔好ましい上司〕と〔好ましくない上司〕を比較してみてください。

 

konomasikunai.jpgのサムネール画像

 

〔好ましい上司〕になるためには、“豊かな人間性”“責任感”“あたたかさと厳しさ”“プラス思考”などが必要条件であることがわかります。つまり、たんに業務遂行能力だけではなく、人間としてのトータルな実力が問われるようになるのです。

 

実際、仕事に前向きで、しかも人間性のある魅力的な上司であれば、間違いなく部下はついてきますし、その気になって働いてくれます。反対に、言っていることとやっていることが違うような上司であれば、部下の気持ちが離れていき、結果的に目標・課題を達成することが難しくなります。つまり、部下へのOJTを通して上司自身も成長していかなければならないということです。OJTに熱心に取り組み、部下とかかわっていけばいくほど、上司自身も成長していくことができます。

 

自分の言うことをきかない部下もいるでしょう。部下の失敗の後始末をしなければならない場面も出てくるでしょう。さらに、上司自身が上司と部下の間で板ばさみになることもあるでしょう。――こうした難しい状況を経験し、悩むことによって、上司は成長していくのです。ただし、そこで逃げ腰になったり無責任な態度をとれば、その経験からなにも学ぶことはできません。困難な状況に正面から向かい合って自分のとるべき態度を決め、実践していける人であれば、たとえそのときは結果的にうまくいかなくても、その経験は知恵となって能力と人間性が磨かれていきます。

 

リーダーシップ、フォロアーシップを磨く

よく「指導者にはリーダーシップが不可欠」といわれますが、このリーダーシップも部下に対するOJTを適切に行うことによって、その能力を少しずつ高めていくことができます。OJTの経験を通して「どうずれば部下はその気になるか」というポイントもわかってきます。

 

現在、主任や係長の地位にある人は、やがて課長や部長といったミドル・マネジメントに昇進していきます。そうなれば、ますますリーダーシップが求められます。主任や係長のうちからOJTを通してリーダーシップを発揮する訓練を積んでおけば、いざというときにもあわてなくてすみます。

 

また、フォロアーシップという言葉があります。これは「部下として上司を補佐し、上司が仕事をしやすいように配慮したり行動すること」という意味で、部下に必要とされる能力の一つです。いわゆる上司と部下とのパイプ役も、フォロアーシップの機能に含まれています。

 

部下に対するOJTに前向きに取り組めば取り組むほど、上司の気持ちがわかってきます。上司の気持ちがわかるようになれば、より適切なフォロアーシップを発揮できるようになり、上司からもますます信頼されるようになります。一般にOJTというと部下のほうを向いた働きかけと考えられがちですが、実はこのように、部下と一緒に上司も成長するという副次的なメリットがあるのです。

 

出典:PHP通信ゼミナール「OJTの基本と実践コース」

 

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【監修者プロフィール】

内田政志  うちだ・まさし

1952年、福岡県生まれ。75年、早稲田大学政経学部卒。ビジネスマン教育誌『自己啓発』(日本HR協会)の編集者を経て、86年、社員教育の専門家として独立。現在、ウチダ・ビジネス教育研究所を主宰し、各地の企業・官公庁などで社員・職員の指導にあたっている。

著書に、『部下を育てるOJTの本』『実践OJTハンドブック』(以上、PHP研究所)、『気になる部下・指導法90』(日本経営協会総合研究所)、『こんな管理者が会社と部下をダメにする』(日本能率協会マネジメントセンター)、『若いヤツをきっちり育てあげる本』(明日香出版社)、『20代リーダー成功の法則』『入門・会議の技術』(以上、大和出版)など多数。

 


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