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上司に飲み会へしつこく誘われる~事例で学ぶパワハラ

上司に飲み会へしつこく誘われる~事例で学ぶパワハラ

(2016年11月22日更新)

 
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上司に飲み会へしつこく誘われる――この相談事例はパワーハラスメント(パワハラ)といえるでしょうか。労働相談の上位を占めるパワハラ。相談事例とパワハラの定義、対策をご紹介します。
 
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パワハラ相談事例:上司に飲み会へしつこく誘われる

堺くんが勤める職場は飲み会が盛んで、打ち上げや歓送迎会など会社の公式行事以外にも、「ちょっと一杯やらないか」と上司や先輩からたびたび誘いがかかります。
酒が苦手な堺くんとしては、プライベートな飲み会は行っても楽しくないし、上司の説教を聞いたり、酔っ払いの相手をするのも苦痛で、できたら勘弁してほしいという気持ちです。
しかし、「今日はちょっと用事が……」などと断ろうとすると、いちおうは「用事があるなら仕方ない」などと言いつつも、「つきあいが悪いじゃないか」とか、「飲み会は仕事の延長だよ」などと、冗談まじりにそれとなく非難されます。それがプレッシャーに感じられ、堺くんはしぶしぶついていくこともしばしばです。
 
公式の飲み会は仕方がないにしても、プライベートでの職場の飲み会へしつこく誘うのは、一種のパワハラではないだろうか。堺くんはヘルプラインへ相談しようかと悩んでいます。
 

パワハラチェック表(判定)

nomikai-hyoka.png
(1)は1つでも該当すれば最も悪質な「違法性が疑われるレベル」と認定。
(2)~(7)は 該当:〇=1.0 半分該当:△=0.5 該当せず:×=0.0 として評価。
合計が4.0以上の場合は「パワハラを疑うレベル」
3.5~1.5は「不適切なところはあるが、パワハラとまでは言えないレベル」


解説:パワハラとまではいえない。いっぽうで、上手に断る勇気とスキルを!

上司や先輩とあるので(2)は○、冗談とはいえ「飲み会は仕事の延長」などと言うのは過大な要求で(3)は△、たびたび誘うので(4)は△、侮辱的言動はないので(5)は×、本人はけっこう困っているので(6)は△、合計2.5。
飲み会は“ノミニケーション”という言葉があるように、プラス面を評価する声も根強くありますが、上司や先輩による私的な飲み会は、有志参加が基本であり、頻度や費用面でも節度がなければなりません。また、業務時間外は個人の自由であり、今は、お酒が飲めない人、酒席が嫌いな人もダイバーシティとして尊重しなくてはならない時代です。
会社は管理者教育で、私的な飲み会へのしつこい誘いはパワハラになりかねないことを周知徹底する必要があります。相談者も、「飲めない体質なので」「あいにく先約があるので」などと上手に断る勇気とスキルを磨きましょう。
 

 
【出典】
イラスト&ケーススタディー50
身近なケースからパワハラの定義や不適切行為を学び、問題の解決策がわかる実践的テキストです。
 
 
【著者】
星野邦夫(ほしの・くにお)
慶應義塾大学文学部卒、帝人(株)に入社。2003年初代コンプライアンス・リスクマネジメント室統轄マネジャー。CSR報告書編集長、社会的責任投資総括等を歴任。2009年より経営倫理実践研究センター主任研究員。ハラスメント研究会アドバイザーを担当。
主な著書に、『社会全体として公益通報者保護制度の更なる整備推進に向けた提言』(内閣府国民生活局、分担執筆)など。
 
 
【監修】
一般社団法人経営倫理実践研究センター(BERC)
経営倫理の実践研究および啓発・普及、産学の拠点づくりを目的として設立された日本で初めての専門機関。経営倫理の実践に関する内外の情報・資料の収集・研究、企業への普及啓発に必要なノウハウの提供、研究部会・講演会・シンポジウムの開催・コンサルティングの他、『経営倫理』「BERCニュース(HP)」の発行など幅広く活動している。現在の会員企業は120社を超えている。

 


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