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討議法が用いられる研修事例

討議法が用いられる研修事例

(2016年9月15日更新)

 
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「討議法」は、受講者の知識、経験、持ち味などから相互啓発の効果が期待できる研修技法です。討議法のさまざまな実施方法と事例をご紹介します。

 

*   *   *

 

非構造的なやり方

テーマもリーダーも決めない非構造な方式で行う討議法

・受講者の態度や行動の変容を促進する上で効果は大きいものの、効果的な展開のためには、講師として、特別の修練や場数を積んだ優れた人材が必要

・エンカウンター・グループ、センシティビティ・トレーニング、ラボラトリー・トレーニングなどがその例

 

課題討議法

特定課題を自由討議で行う討議法

・管理職クラスを対象に職場の活性化につながる方策を討議させたり、中堅社員に果たすべき役割を討議させたりするように、特定課題がある場合に行われる方法

・その役割や責任、職場の具体的な問題を取り上げるために、研修後の行動につながりやすい

 

【事例】ファシリテーター養成

ファシリテーターとは、議論の内容に対して公平な立場にたって、発言を促したり、話の流れを整理したり、認識の一致を確認したりしながら相互理解を促進し、合意形成へ導く役割を行う者のこと。受講者がファシリテートの技術を身につけていると、討議法の活性化が促進される。

 

【事例】課題討議法/部門長研修:職場の活性化

 

A:活力ある職場づくりの方策について、討議し、まとめなさい。

活力ある職場とはどんな職場か。そうした職場づくりのために、管理者として日常どんな努力をしているか。各人の体験も踏まえて、活力ある職場づくりのために管理者として何をなすべきか、討議し、まとめなさい。

B:当社経営上の重要課題のうち、部門長として討議するにふさわしい課題を選び、その達成方法について討議しなさい。

 

【事例】ステップ討議法/リーダー研修

討議のテーマを段階的に用意することで、討議の方向性を指し示すことが可能。

 

・課題(1)

組織で組織目標を達成したり、活動の成果をあげていくためには、上司の適切な管理が必要です。皆さんは上司のよき補佐役であり、また職場で中核となっているリーダーでもあります。上司の日常をみて「こうしたらもっと職場がイキイキとし、成果があがる」というあなたの視点からの管理のポイントをできるだけ多く出してください。

なお、「リーダーシップを発揮する」というような抽象的な表現ではなく、具体的な行動レベルで表現するようにしてください。

 

・課題(2)

課題(1)で挙げた管理のポイントのうち、自分が上司の立場であると考えたとき、特に重要であると考えられるものを3つ選び、順位をつけてください。選んだ理由は、全体討議の際に発表してもらいます。

 

・課題(3)

課題(2)で挙げた、特に重要と考えられる管理ポイントをあなたが十分に発揮するためには、何が疎外要因になりますか。どのような環境や条件を克服していけばいいかという点について、できるだけ多く挙げてください。

 

・課題(4)

課題(3)で挙げた環境や条件を3つに絞り、問題となるものから順位づけしてください。

 

・課題(5)

課題(4)で挙げた環境や条件を整えるために、職場リーダーはどのような行動をとっていけばいいでしょうか。できるだけ多く挙げてください。

 

・課題(6)

課題(5)で挙げた行動のうちから、自ら実践することができ、特に緊急性や重要性があると考えられるものを3つ選び、順位づけしてください。

 

 

問題解決討議法

職場の問題を解決するための討議法

・問題解決技法(ブレーンストーミング法、KJ法、特性要因図法など)を活用して討議を進める方法

 

【事例】特性要因図法

特性と、それに影響を及ぼすと思われる要因との関係を系統的に網羅して魚の骨のような図にまとめたもの

 

特性要因図法

 

【事例】ブレーンストーミング(BS)法

・少数の集団で自由に意見を出し合い、あるテーマに関する多様な意見を抽出する

・効率的にアイデアを生み出すための発散手法のひとつ

・既存の思考の殻を打ち破るために、この作業は楽しみながら行うと効果的

 

●4つの基本ルール

 ・他人の発言を批判しない

 ・自由奔放な発言を歓迎する。夢物語でもよい

 ・質より量を求める

 ・他人のアイデアに便乗する

 

●禁句(以下のような発言)

実現しない。空想的だ。くだらない。分かりきっている。コストがかかる。意味がない。以前やって失敗した

 

【事例】KJ法

・多くの発想を生産するブレーンストーミング法では、アイデアを整理する必要がある。KJ法はその整理法(収束技法)のひとつとして用いられる

 

理解促進討議法

課題についてテストを行った後、結果を検討する討議法

・学習の進行においてテストやドリルを実施し、その結果をグループ討議より検討し、その後、全体討議でさらに理解を深めさせるやり方

・研修内容に対する受講者の理解度や能力水準を把握することができる

・講義法の欠点に対する対処法として効果を発揮する

・講義、読書研究、研修コース全体のまとめとしての活用が大きい

・知識などを再認識させ、理解をさらに深めるのに有効

・集団活動の有用性を認識させることにもつながる

 

討議法系の具体的な応用型

・バズセッション:小グループに分かれて実施する討議法

※5人程度の小グループに分け同時並行で討議した後で、各グループの結論を発表しあって全員で討議をする

※相当数の人数でも、参画度を高めた状態で運営することが可能

 

・パネルディスカッション:複数の代表者が聴衆の前で実施する公開討議法

※あるテーマについて、異なる代表的な意見を持つ人や、専門的な知識・経験を持つ人を討議の代表者(パネラー)として、大勢の聴衆を代弁するような形で論議し合う

 

・ディベート:説得力や論争力を養う対向討議法

※あるテーマに対して、賛成と反対の2組に分かれて論戦をする

※同じ持ち時間で、論理の展開、質問の仕方、反論の仕方などを競い合い、最後に審判が判定を下す。分析力、情報収集力、発表(プレゼンテーション)能力、傾聴能力などを開発することがねらいである

 

※出典:『[実践]社員教育推進マニュアル』(2009年1月・PHP研究所発行)

 


 

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【著者プロフィール】
茅切伸明(かやきり・のぶあき) 
株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 
 
 
松下直子(まつした・なおこ) 
株式会社オフィスあん 代表取締役。社会保険労務士、人事コンサルタント。 
神戸大学卒業後、江崎グリコ(株)に入社。新規開拓の営業職、報道担当の広報職、人事労務職を歴任。現在は、社会保険労務士、人事コンサルタントとして顧問先の指導にあたる一方、民間企業や自治体からの研修・セミナー依頼に応え、全国各地を愛車のバイクで巡回する。
「人事屋」であることを生涯のライフワークと決意し、経営者や人事担当者の支援に意欲的に向き合うかたわら、人事部門の交流の場「庵(いおり)」の定期開催や、新人社会保険労務士の独立を支援するシェアオフィス「AZ合同事務所」の経営など、幅広く人材育成に携わっている。
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』『人事・総務マネジメント法律必携』(ともにPHP研究所) 、『採用・面接で[採ってはいけない人]の見きわめ方』『部下育成にもっと自信がつく本』(ともに同文舘出版)ほか。

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