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相手の話を覚えきれません~コーチングQ&A

相手の話を覚えきれません~コーチングQ&A

(2016年10月17日更新)

 
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研修で学んだコーチングを職場で実践してみて、相手の伝えたいことを十分に理解するには相手の話を最後まできちんと聞かないといけないことがよくわかりました。

傾聴の大切さを実感しています。その反面、話を最後まで聞き、自分の意見を言おうとすると、相手の話の全部を覚えきれず、一部が抜けてしまうことが多く、対応に苦慮しています。メモを取ることを実践してきましたが、中には嫌がる人もいるので……。

(石田二郎・営業マネジャー〈仮名〉)

 

*   *   *

 

相手の話を全部きちんと聴くことはコーチングの基本であり、話が一応終わった段階で、例えば、

「君の話は要するにこういうことかな?」

「……ということと理解していいかな?」

などというように、要約して確認することが大切です。

相手の話が多少長くても、単一のテーマであれば、これはそう難しいことではないでしょう。細かい部分までは覚え切れなくても、大筋では把握できるはずです。相手も、上司が自分の話の要点をまとめてくれるのを聞いて、次からはもう少し要点を整理し、結論から述べよう、と気づいてくれるでしょう。

 

話の内容が複雑な場合はどうするか

問題は、いろいろな関連情報や関連テーマが混在している場合です。石田さんが「一部が抜けてしまう」と書いておられるのも、多くはこういうケースではないでしょうか。

これを全部聞いてからまとめるのは大変ですから、話が変わったなと気づいた段階で、「ちょっとまってくれ。別のテーマに移ったようだから、今までの話の要点をまとめておこうか」というように、テーマごとに整理要約するといいでしょう。これも、相手にとって今後の話し方の勉強になります。

いずれにしても、こちらがしっかり聴かないと、テーマの変化も聞き逃しますし、要約もうまくできません。相手の話に神経を集中して聴く、なかなか大変ですが、これこそが傾聴なのです。

 

個人的な悩みの相談ではメモは避ける

なお、メモの件ですが、プロのコーチは、相手の話を聴く前に、「メモを取ってもいいですか?」と尋ね、同意を得てからメモを取ります。しかし職場ではその必要はないでしょう。上司であれ部下であれ、業務に関する報告・連絡・相談などでメモを取るのは当然なのですから。

それを嫌がる人がいるというのは、個人的な悩みの相談などの場合でしょうか。であれば、これは会議室や応接室などに場所を替えて、相手が話したいことを全部話してしまえる環境で、親身になって聴いてあげることこそが肝要であって、メモを取って逐一答えを出していくという性格のものではないように感じます。

石田さんのご質問の趣旨とは少しずれてしまったかもしれませんが、参考にしていただければ幸いです。

 

【POINT】話を聴くときは「整理・要約」を心がけよう

 

 

 

出典:『リーダーのためのコーチング実践Q&A』(2005年8月/PHP研究所)

 



 

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【著者プロフィール】

星雄一(ほし・ゆういち)

1969年、松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社後、(株)PHP研究所に出向。月刊「PHP」編集部、出版部、直販普及本部などを経て、1997年、同社取締役。2008年、専務取締役。2009年、任期満了により退任。営業・編集・出版・子会社設立運営・人材育成と多方面の経験を活かして、PHPゼミナールの企画運営や研修講師育成にあたる一方、経営幹部のマネジメント、リーダーシップ全般の研修も担当。また、「PHPコーチング」プログラムを企画開発し、自らもコーチング講師として講演・講師活動を行なう。現在、(株)PHP研究所客員。


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