課長職にマネジメントの革新を!
RSS

作業効率が犠牲になりませんか?~コーチングQ&A

作業効率が犠牲になりませんか?~コーチングQ&A

(2015年12月 2日更新)

 
  • はてなブックマーク
  • Yahoo!ブックマーク
  • Check
業務の進め方に関して部下から尋ねられた場合、従来は懇切丁寧に方法・内容等を教えていましたが、今回のセミナーで教えすぎることは部下にとって必ずしも有益ではないことを知りました。
そこで最近では、部下から尋ねられた際、「君はどうするのがよいと思うか?」「そうするためにはどのような行動をとるのか?」と問いかけて考えさせるよう心がけています。
しかし、答えがすぐ返ってくることはまれです。業務に支障をきたさない範囲で、自発性を発揮させながら解決へ結びつけたいのですが、私自身、待つ苦しみを味わっています。待つことも大事なサポートだと理解してはいますが、作業効率が落ちないかと心配です。
(砂田三郎・営業マネジャー〈仮名〉)
 
*   *   *
 
日常の部下とのコミュニケーションにできるだけコーチングを活かそうと努力しているのだが、なかなか思うようにいかない、という砂田さんのご苦労が窺えます。
 

問いかける姿勢を持ち続ける

実際問題として、コーチングはそう簡単に使いこなせるものではありませんし、すぐに目覚しい効果が上がるというものでもありません(そういう場合もまれにはありますが)。
大切なことは、部下の可能性を絶対的に信じ、必ず成長すると信じて、聴き、承認し、問いかける姿勢を保ち続けることです。
そのうちに必ず、部下が何かに気づく瞬間、今までとは明らかに違う反応を示す瞬間、ひと皮むける瞬間が訪れます。
それは砂田さんにとっても、目からウロコが落ちるような瞬間になることでしょう。コーチングのスキルは、そうした経験を積み重ねながら磨かれていくものです。
 

コーチングに固執しない

それはともあれ、効率との兼ね合いは、コーチングを使い始めた上司にとって常に立ちはだかる大きな壁のようなものです。仕事においてはスピードが勝負という場面は確かに多く、そのような場合にコーチングを使っている余裕はありません。そういう時は指示命令でいいのです。それが上司としての第一の役割です。
しかし、その案件が片付いたあとで、少し余裕のある時に、
「君はあの時どう感じたか」
「どうすればいいと思ったか」
「このやり方から何を学んだか」
といった質問を気軽に投げかけ、学びを深めるサポートをしてあげると効果的です。
教える、指示する、という機能は上司には絶対に必要ですが、どんな場面でも教える、指示する、という形に戻ってしまう、ということのないよう、ご自分をコントロールしていっていただきたいと思います。
 
 
【POINT】
スピード最優先の時は「指示命令」が不可欠
 

 

出典:『リーダーのためのコーチング実践Q&A』(2005年8月/PHP研究所)

 


 

【著者プロフィール】

星雄一(ほし・ゆういち)

1969年、松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社後、(株)PHP研究所に出向。月刊「PHP」編集部、出版部、直販普及本部などを経て、1997年、同社取締役。2008年、専務取締役。2009年、任期満了により退任。

営業・編集・出版・子会社設立運営・人材育成と多方面の経験を活かして、PHPゼミナールの企画運営や研修講師育成にあたる一方、経営幹部のマネジメント、リーダーシップ全般の研修も担当。また、「PHPコーチング」プログラムを企画開発し、自らもコーチング講師として講演・講師活動を行なう。

現在、(株)PHP研究所客員。

 


 

〈PR〉

PHP公開セミナーコーチング研修ベーシックコース

公開セミナー「PHPコーチング研修[ベーシックコース]」

~基礎知識と基本スキルを習得するために~

コーチングの基本の考え方やその意義、なぜコーチングが求められているのかが、しっかりと理解把握できる入門コース。相手の可能性と自主性を引き出すコーチングスキルの基本が身につき、コミュニケーション能力とリーダーシップの向上につながります。


メールマガジン

更新情報をメルマガで!ご登録はこちらからどうぞ