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どうしてもティーチングになってしまう~コーチングQ&A

どうしてもティーチングになってしまう~コーチングQ&A

(2015年12月16日更新)

 
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研修後これまでの2カ月間に、部下に対して実際にコーチングを行なったのは2~3回ぐらいです。相手の話の聴き方、質問のスキルを思い出しながら実行しようとしましたが、慣れないためスムーズにいきませんでした。

どうしても、コーチングというよりは教育・指導になってしまったように思います。今後、どういうことを心がければいいでしょうか。

(深田二郎・飲食チェーン店店長〈仮名〉)

 

*   *   *

 

深田さんは「部下とコーチングをする時間」というものを特別に設けようとしてこられたようですね。それがどうもうまくいかなかったという印象をおもちのようですが、コーチングを学んだばかりの方が二カ月間に2~3回のコーチングの時間をもったという程度であれば、それも当然といえるかもしれません。

そこで、「コーチングの時間」を意識的に設けるよりも、部下との毎日の会話の中でその場面にふさわしいコーチングのスキルをちょっと使ってみる、という経験を積み重ねながら、徐々にスキルを磨いていくという方法をお勧めしたいと思います。

 

使いやすいスキルから頻繁に使う

例えば、部下が報告・連絡・相談にきたら、仕事の手を止め、話をさえぎらずに全部聴くようにする、また「どうしましょうか」と聞いてきたら、「君ならどうする?」「どういう方法がいいと思う?」のような質問を返して考えさせる、といったことです。

特別な場を設定し、相手と話しながら研修で学んだスキルをあれこれ思い出して使おうとしても、相手の話に集中できませんし、ギクシャクしてしまうでしょう。それよりも、聴く、質問するというスキルの中で最も簡単なもの、使いやすいものをできるだけ頻繁に使うように心がけてみてください。その中から相手の反応の変化やお互いの関係の変化を感じ取れれば、コーチングの有効性に確信が持て、自然にもっと使おうという気になるでしょう。

 

コーチングも教育・指導法の一つ

しかし、何より大切なことは、相手が答えをもっている、相手には無限の可能性がある、というコーチングの前提となる考え方を自らの信念として、常に意識の片隅に置いておくことです。つまり「コーチングマインドをもつ」ということなのですが、そうすれば、いかにスキルが未熟でも、従来とは違う聴き方や対応が自然にできるようになるのです。まずはここからスタートして、スキルは徐々に学び訓練していっていただきたいと思います。

なお、「コーチングというより教育・指導になる」といった表現ですが、コーチングと教育・指導は別物ではありません。コーチングも教育・指導の方法の一つなのです。ただし、こちらが「もっているものを与える」スタンスではなく、「相手がもっているものを引き出す」スタンスに立った教育だということをしっかり認識しておいていただきたいと思います。

 

【POINT】

一回の時間は短くても大丈夫! コーチングの機会を多く設けることを心がけよう


 

 

 

出典:『リーダーのためのコーチング実践Q&A』(2005年8月/PHP研究所)

 


 

【著者プロフィール】

星雄一(ほし・ゆういち)

1969年、松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社後、(株)PHP研究所に出向。月刊「PHP」編集部、出版部、直販普及本部などを経て、1997年、同社取締役。2008年、専務取締役。2009年、任期満了により退任。

営業・編集・出版・子会社設立運営・人材育成と多方面の経験を活かして、PHPゼミナールの企画運営や研修講師育成にあたる一方、経営幹部のマネジメント、リーダーシップ全般の研修も担当。また、「PHPコーチング」プログラムを企画開発し、自らもコーチング講師として講演・講師活動を行なう。

現在、(株)PHP研究所客員。

 


 

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