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成果が感じられず戸惑う~コーチングQ&A

成果が感じられず戸惑う~コーチングQ&A

(2016年1月 6日更新)

 
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研修後、意識的にコーチング実践に取り組んでいます。ところで、時間が短いコーチングを繰返す場合でも、時間をかける場合でも、ある程度の期間がないとその結果が見えてこないように思います。

その成果が見えるようになるまで今のスタンスを取り続けるのはかなり大変だと思いますが、やはり待つことが大切でしょうか。

(村田二郎・信用金庫支店次長〈仮名〉)

 

*   *   *

 

村田さんは、コーチングスキルを現場で実践してはいるものの、すぐに効果が現れないことにやや戸惑いといらだちを感じておられるようですね。それはある意味で当然のことと言えます。

というのは、研修で学ばれたように、コーチングは仕事を早く進めるとか、成果を早く出すためのスキルではなく、相手が自らの可能性を引き出し伸ばしていくのをサポートするスキルです。言い換えれば、相手の本質的な成長、あるいは自己実現をサポートするスキルということです。

 

コーチである前にリーダーである

人間には促成栽培は利きません。ある程度時間がかかるのが当然であり、上司としては根気よくその成長を見守りサポートしていくというスタンスが必要になります。忍耐力もいります。

しかし、コーチングとはそういうものだと割り切ってしまえば、いくらかは楽になるのではないでしょうか。と同時に、コーチングを使い続ければ必ず部下は伸びる、という信念を持ち続けることも必要です。

とはいえ、実際の業務の推進にあたっては、じっくりと待ってはいられないケースが大半でしょう。そういう場合にはあっさりとコーチングを手放し、指示命令ですぐに部下を動かして構いません。

村田さんはコーチである前に上司、リーダーなのですから、マネジメントに必要なスキルは総動員し、その場に最もふさわしいスキルを使えばいいのであって、コーチングもその一つにすぎないと考えてください。万能のスキルではないコーチングに縛られる必要はありません。

 

短期的テーマと長期的テーマ

ただし、リーダーには、当面の課題を解決し目標を達成するという役割とともに、部下を育て組織を強化するという役割もあります。

前者はどちらかといえば短期的テーマであり、後者は長期的テーマであるといえますが、時に応じてバランスを変えながらも、この二つの役割をともに果たすことがあらゆるリーダーには求められています。

そして、前者には指示命令型コミュニケーションが、後者にはコーチング型コミュニケーションが有効であるといえるでしょう。そういう考えに立ってコーチングを使い続けていただければ幸いです。

 

【POINT】

コーチング型コミュニケーションは、長期的な部下育成にこそ有効であると心得よう

 

 

出典:『リーダーのためのコーチング実践Q&A』(2005年8月/PHP研究所)

 


 

【著者プロフィール】

星雄一(ほし・ゆういち)

1969年、松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社後、(株)PHP研究所に出向。月刊「PHP」編集部、出版部、直販普及本部などを経て、1997年、同社取締役。2008年、専務取締役。2009年、任期満了により退任。

営業・編集・出版・子会社設立運営・人材育成と多方面の経験を活かして、PHPゼミナールの企画運営や研修講師育成にあたる一方、経営幹部のマネジメント、リーダーシップ全般の研修も担当。また、「PHPコーチング」プログラムを企画開発し、自らもコーチング講師として講演・講師活動を行なう。

現在、(株)PHP研究所客員。

 


 

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