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管理者に求められる問題解決力、決断力

管理者に求められる問題解決力、決断力

(2015年8月10日更新)

 
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管理者には問題解決力が求められます。問題解決のポイントは、感情と事実を切り離すこと。また、決断力を備えるには、管理者としての判断基準を日ごろから意識することも肝要です。『実践 社員教育推進マニュアル』からの転載でご紹介します。

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問題解決の筋道

売上不振、クレーム、部下のミスなど「問題」は日々管理者を悩ませる。問題が起きたときのポイントは「冷静さ」。「問題」という事実と「どうしよう!」「何てことをしてくれたんだ!」という感情の乱れは、まったく別のものと切り分ける。そのとき、役に立つのが「書く」という行為である。そうすると、客観的な視点で問題を考えられるはずである。言語化した問題に対し、「なぜ起こったのか」「どうするべきか」を記入していく。足りない情報は集める。そうすることで原因に気づき、具体的な「解決策」が見えてくるはずである。緊急性の高いトラブルでは、悠長に書いてなどいられないが、「売上不振」「部署内のコミュニケーション不全」「ミスの防止策」といった課題解決には適している。

 

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表にする必要はなく、メモ書き程度で構わない。ポイントは「情報収集」にある。仮説ばかりで動くと失敗することがあるので、問題解決に関わる情報を集めよう。

 

 

管理者として決断力を備える

管理者になると、「結論」を出して行動を指示する場面が出てくる。一件一件の顧客に対してどこまでサービスするか。部下の裁量を超えて要求があった場合、「上司と相談してお答えします」というのはよくあることである。こういった判断を行うとき、自分の中に「基準」を築いておけば決断しやすくなる。

経営者の多くは「お客様のためになるか/ならないか」「高価格高品質の維持か/薄利多売で多くの人に使ってもらうか」といった「判断基準」を持っている。まずは、会社の経営者や上司が持つ判断基準を、日ごろからよく把握しておくことである。部下を叱ったり、査定をしたりという場面も、同じく決断を迫られる。このとき、「好き/嫌い」「親密だ/疎遠だ」という感情的な判断基準では、部下は決して管理者を信用しない。問題が表れたときに、状況を分析した上で最終的に「自分の指針」を拠り所に決断するには、日ごろから自分の中の「判断基準」を企業不祥事や社内の過去の事例を元に磨くことである。

 

 

「見える化」で過程を共有する

クレーム対応や、営業の行き詰まりの打破など、問題解決の経緯を「見える化」することで、共有できる。「見える化」とは、トヨタで生まれた方式で、現場の生産効率や改革の進み具合を目で見て分かるボードにしたことから始まった。言葉で伝えたりメールでやりとりしたりするより、視覚に訴えるとすぐに理解できるため、「見える化」はさまざまな業種で取り入れられている。

問題解決の場合は、過程を常に見える状態にしておくとよい。刑事物のテレビドラマなどで、ホワイトボードに捜査のために集められた情報や仮説がまとめてあるのを見たことがあるだろう。「現状の見える化」は、部下からの意見を求めやすくゴールに近づきやすい。余裕があれば、解決後に振り返りを行い、事例として記録しておこう。

 

※出典:『[実践]社員教育推進マニュアル』(2009年1月・PHP研究所発行)

 

 

【著者プロフィール】

 

茅切伸明  (かやきり・のぶあき)

慶應義塾大学 商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。

平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。

平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計3,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。

著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会)

 

 

松下直子 (まつした・なおこ)

株式会社オフィスあん 代表取締役。社会保険労務士、人事コンサルタント。

神戸大学卒業後、江崎グリコ(株)に入社。新規開拓の営業職、報道担当の広報職、人事労務職を歴任。現在は、社会保険労務士、人事コンサルタントとして顧問先の指導にあたる一方、民間企業や自治体からの研修・セミナー依頼に応え、全国各地を愛車のバイクで巡回する。

「人事屋」であることを生涯のライフワークと決意し、経営者や人事担当者の支援に意欲的に向き合うかたわら、人事部門の交流の場「庵(いおり)」の定期開催や、新人社会保険労務士の独立を支援するシェアオフィス「AZ合同事務所」の経営など、幅広く人材育成に携わっている。

著書に、『実践社員教育推進マニュアル』『人事・総務マネジメント法律必携』」(ともにPHP研究所)、『採用・面接で[採ってはいけない人]の見きわめ方』」『部下育成にもっと自信がつく本』」(ともに同文舘出版)ほか。

 


 

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