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部長研修で教えるべき「経営者目線」とは?

部長研修で教えるべき「経営者目線」とは?

(2016年7月27日更新)

 
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部長に求められる「経営者目線」とは? 経営人材を育成するために部長研修はどうあるべきか、茅切伸明氏の解説です。

 

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前回「部長と課長はどう違うのか――3つのマネジメント力」では、課長を部長に任命するにあたっては、単なる昇進ということではなく、管理職から“部門経営者”になるという意識改革を促すことが必要であるというお話をしました。

実際、部長に就任すると、課長時代と役割が変わったことを意識するという話をよく聞きます。それは、意識・視点・仕事の仕方・マネジメントスキルなど、求められることが課長と部長ではまったく違うからです。

では、経営者は、部長に対してどのようなことを期待しているのでしょうか。よく経営者から「経営者目線を持って仕事をしてほしい」という声を聞きます。なぜ部長は、経営者目線を持たないといけないのか、そもそも経営者目線とはどういう意味なのでしょうか、今回はそのあたりを解説します。

 

部長に求められる「経営者目線」の意味

経営者が部長に「経営者目線を持て」というのはなぜでしょうか。それは、部門経営を部長に任せるためです。経営者と同じように仕事をしてほしいことではありません。経営者の目線を意識して部長の仕事を全うするということです。

経営者は“将来の飯”のさらに先、5年後、10年後の会社のビジョンを作らなければなりません。ですので、1~3年先の部門経営は部長に任せたいと考えているのです。

そうした役割を全うするため、部長は、経営戦略を各部門の事業戦略に落とし込み、経営資源を配分して短期的な業績目標を達成するだけでなく、中長期的なビジョンを掲げて事業と組織を変革していかなければいけません。そのためには、経営者の立てた経営戦略を正しく認識している必要があるのです。これが「経営者目線を持て」という本当の意味です。

 

全体最適なレベルで事業を考える

また、「経営者目線を持つ」ということは、自部門の利害だけではなく、高い視点から全社的な視野で考え、全体最適なレベルで事業を考えるということでもあります。自部門の事業戦略や戦術を考えるだけでは、「経営者目線」とは言えません。経営者の高い視点から考え視野を広げることで、他部門のことが見えてきます。さらに視点を上げると、社内だけでなくステークホルダー、つまり、お客様や取引先の協力業者、会社がある近隣住民の方々など、会社にかかわる全ての人のことが見えてきます。

経営者の「経営者目線を持て」という言葉には、このように視点を上げることへの期待も込められているのです。

 

経営人材を育成する部長研修

部長に就任したタイミングでこのような経営者目線をもてなければ、経営者は部門経営を任せることはできません。そのためには昇進する前にしっかりと研修する必要があります。

私は、部長候補者に対しては、一年間じっくりと研修を行ない、コーチングによる個別指導をとりいれて経営人材として育成していくことをおすすめしています。研修では、戦略思考、マネジメント、リーダーシップ、部下指導、プレゼンテーションなどのテーマを設けます。そして個別指導は、個人の価値観と会社のビジョンを結びつけ、具体的行動を自ら計画し、それを推進することで大きな成果を出すという実践的な教育が望ましいでしょう。

今後、経営人材を育成していくためには、部長研修のみならず若手リーダー研修から経営者目線で仕事に取り組むプログラムを盛り込んで、経営者の描くビジョンをわかりやすく表現し、組織に伝える能力を養成することが大切です。

 

 


 

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【著者プロフィール】

茅切伸明(かやきり・のぶあき)

株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 

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