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成功する部長が必ず具えている「人間力」とは?

成功する部長が必ず具えている「人間力」とは?

(2017年1月19日更新)

 
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人や組織を惹きつけ動かす「人間力」。部門経営を推進する部長職には欠かせない要件です。では、具体的にはどのような要素であり、どうすれば身につけられるのでしょうか。

 

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部長に求められる「人間力」とは?

部門経営を推進するためには、部長職一人の努力だけでは限界があります。組織を構成するすべてのメンバーが参画する「全員経営」でなければ、成果を上げることは難しいでしょう。では、どうすれば人の心を惹きつけ動かすことができるのでしょうか。その原動力になるのが、部長職自身の「人間力」です。

PHPゼミナールでは、人間力を「人や組織を惹きつけ、動かす、対人関係力や行動力、発想力の総称」と定義しています。能力、スキル、知識といった「頭の力」以外の、その人の考え方・生き方など「人としてのあり方」がパワーの源泉になるのが人間力なのです。

 

抽象度の高い概念である人間力ですが、二つの構成要素に分解して考えてみると、理解しやすくなります。

 

人間力=人徳+熱意

 

リーダーの人徳が「内発的動機」で人を動かす

人間力の構成要素の一つめは「人徳」です。

松下幸之助は、徳の重要性について次のように述べています。

 

「人間が人間を動かすのは、実際はなかなか容易なことではないのです。もちろん命令で動かすことはできますよ。たとえば、会社であれば、社長の命令、部長の命令といえばたいていの人はやるでしょうな。しかし、もしいやいややるのであれば何ごとでもうまくいくはずはありません。いつか破綻がきます。(中略)人から慕われる徳があってこそ、その人のもつさまざまな力が十分に生き、人も喜んで動いてくれるということではないでしょうか」 (『人生談義』PHP研究所)

 

外側からの強制力で人を動かすのではなく、内側から湧き出る「内発的動機」で人を動かすためには、「この人のためなら」と思わせるような徳がリーダーには求められるのです。では徳を高めるためには具体的にどうすればいいのでしょうか? その答えを中国古典に求めてみると、五つの観点からの自己研鑽が必要であるとされています。

 

・「謙」…謙虚さを保つ。人を見下さない。感謝の念をもつ

・「寛」…大きな度量をもつ。小さなことに目くじらをたてない

・「仁」…思いやりの心をもつ。相手の立場に立って発想する

・「信」…ウソをつかない。約束を守る。正しさに立脚した行動をとる

・「勤」…率先垂範。仕事を一所懸命やる。

 

中国古典では、こうした地道な取り組みを継続する努力によって、その人自身の内面が磨かれ、徳が高まると教えています。

 

リーダーの熱意が人の心に火をつける

人間力の構成要素の二つ目は「熱意」です。熱意については、多くの経営者・学者がその重要性を強調しています。

京セラ・名誉会長の稲盛和夫氏は、かつてPHPゼミナール・特別講話において、指導者の条件について「はっきりした目的意識にもとづく『情熱、熱意、願望、夢、希望、意思』をもっていること」と明快に示していただきました。さらに、熱意とは「何としても俺はこうありたいという魂から自分を駆り立てるようなもの」であるとも述べられました。

松下幸之助は「指導者は、こと熱意に関してはだれにも負けないものをもたなくてはならない」(『指導者の条件』PHP研究所)と述べています。

また、米国のコンサルティング会社『ロア・インターナショナル』の創業者テリー・ベーコンは、リーダーの影響力に関する調査を行い、「熱意に満ちたリーダーは平均的なリーダーより十倍も影響力がある」ことを明らかにしました。

多くの有識者が異口同音に述べているように、リーダーの熱意が、人の心に火をつけ、組織を動かすエネルギーとなるのです。

 

熱意を高めるためには

熱意を高めるためには、自分自身の使命・願望・可能性について、深く考え抜く営みが欠かせません。

「自分は何のために生まれてきたのか?」

「部長職として何をすべきなのか?」

「仕事を通じて何を成し遂げたいのか?」

「自分にしかできない強みは何なのか?」

こうした問いに向き合い続け、自分なりの観(人生観、仕事観、人間観、等)を形成していくことが、熱意あふれる部長職へ近づく第一歩となるのです。

 

最後に、熱意という観点から、人材を4種類に分類する考え方をご紹介しましょう。

 

タイプ1⇒自ら点火して熱意を高める人材

タイプ2⇒他人から点火してもらって熱意を高める人材

タイプ3⇒他人から点火してもらっても熱意が高まらない人材

タイプ4⇒他人に水をかけ、熱意をうばう人材

 

言うまでもなく、部門経営を担う部長職は、タイプ1の人材を目指して日々精進しなければなりません。そのためにも、節目の部長研修は、人間力の重要性に気づき、人徳と熱意について自身の現状を振り返り、それらを高めるためのアクションを起こすきっかけとしたいものです。

 

 

部長研修 人間力強化コース

 


 

的場正晃(まとば・まさあき)
神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所 直販普及本部研修企画部部長。

 


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