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課長のためのビジョン設定 5つのポイント

課長のためのビジョン設定 5つのポイント

(2017年1月30日更新)

 
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課長にとって、自らのチームに方向性を示すのは最重要任務といえるでしょう。その方向とは、チームのミッション(存在意義)であり、ビジョン(将来像)です。今回は、課長にぜひ教えたいビジョン設定のポイントについて解説します。
 
 
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ビジョンは、現在と将来・未来との架け橋

ミッションとビジョンはチーム・組織のメンバーに、方向性を示すもので、それがあるかないか、または明示できるかどうかによって、チーム・組織の将来が決まるといっても過言ではありません。ミッションについては「課長が取り組むべき組織ミッション作成のポイント」で詳しくお話ししましたので、今回は「ビジョン」について考えてみましょう。
 
ビジョンとは未来の姿、すなわち組織ビジョンとは企業理念に根ざした組織の将来・未来像であり、どのような組織をつくりあげたいのか、という具体的なイメージや考えのことを指します。
誰しも魅力的な未来像には目をとめ、心躍らせるものです。組織ビジョンにおいても、魅力的なものは周囲の注目を集め、またメンバーのモチベーションを向上させる働きがあるといえます。これこそが、ビジョンがもつ2つのパワーです。1つは組織の内と外から注目を得るパワー、もう1つはその注目をメンバー共通の夢に絞り込んでいくパワーです。
 
ただ、いくら魅力的な内容であっても、夢物語にすぎないものはビジョンとはいえません。ビジョンは、常に実現可能なあるべき姿であり、追求すべき具体的な目標を含むものなのです。ビジョンを描く際に何よりも心に留めておくべきは、現実性と信頼性です。現実的で信頼性の高いビジョンにこそ、周囲を納得させ説得する力が備わるのです。
 
適切なビジョンは、現状の先を指し示します。進むべき方向を鮮やかに見せて、あるべき姿を現実のものにするために今なすべきことをあぶりだし、メンバーの結束を高める。すなわち現在起こっている事柄と将来にめざす事柄やあるべき姿とを連結するという、いわば架け橋のような働きをしてくれるのです。
 

効果的なビジョンの条件

現在と未来の姿をつなぎ、進むべき方向を見せてくれる働きをもつビジョン。その働きを高め、効果的かつ適切なものとするには、いくつかの条件があります。
 
・簡潔・明瞭で魅力あるフレーズである 
・視覚や聴覚などに働きかけ具体的にイメージができる
・組織の内外の人たちに心から喜ばれ、受け入れられる
・現実的で、達成することが可能である
・実現の期限(タイムリミット)が明確である
・環境の変化に対応して、メンバーの自主的な行動と選択を受け入れるフレキシビリティを備えている
 (参考:Visionary Leadership by Burt Nanus)
 
1961年、アメリカのケネディ大統領は「この10年の間に人類を月へ送る」と言いました。これが夢物語でなかったことは、皆さんご承知のとおりです。
アポロは1969年に月面着陸したのですから。壮大で魅力的な内容、簡潔なフレーズ、「この10年の間」という期限……。ビジョンとしてまさにお手本だといえるでしょう。
 
 
【ビジョンとは】
組織にとって、現実的で信頼性のある魅力的な未来の姿。進むべき方向を指し示し、メンバーの結束を高める
 
 

ミッションとビジョン

ミッションとビジョンの関係性は、次のように表すことができます。
 
ミッション・ビジョン
 
ミッションは企業・組織・チームの存在意義とか、役割・使命のことです。 したがって、ミッションは基本的には常に変わることのない目的となるもので、組織が存続する限り永遠に求めつづけるものです。 ビジョンは、その組織の現実的で信頼性のある魅力的な未来の姿ですから、ミッション実現のための具体的な戦略によって明らかになる性格のものです。通常、ビジョンは3年後の組織のあるべき姿といわれています。
ビジョンや目標を実現もしくは達成させるために必要な行動を明確にするには、戦術や行動計画を策定することが求められます。  ビジョンの中にある「目標」は、ビジョンをさらに明確化するものです。有効かつ適切な目標を立てるには、次の5つのポイントがあります。
 
1)具体的であること 
2)計測可能であること
3)達成可能であること 
4)企業理念や組織ミッションと連携していること 
5)達成の期限があること
 
 
「ミッション」と「ビジョン」は単独ではなく、両者がリンクして機能したとき、大きな効果を生みだします。課長昇格研修などの機会に、自らのチームを振り返り、考えさせる機会をつくりたいものです。
 

 

 

課長研修マネジメント革新コース

 


 
【監修者プロフィール】
芦刈法明(あしかり・のりあき)
1979年、(株)PHP研究所入社。書籍・雑誌などの普及活動に携わる。89年から経営開発事業本部にて企業・団体への研修普及および研修企画開発を担当。PHPゼミナール主幹講師。2017年、定年により(株)PHP研究所を退職。現在、PHPゼミナール講師。

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