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課長に求められる強いチームづくり 5つのポイント

課長に求められる強いチームづくり 5つのポイント

(2017年3月 1日更新)

 
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課長職にとって、強いチームをつくり、レベルアップさせていくことは最重要課題といえるでしょう。そのために、どのようにリーダーシップを発揮し、いかにチームづくりを進めていくか、5つのポイントをPHPゼミナール講師がご紹介します。

 

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課長職の最重要課題は強いチームづくり

課長職が取り組むべき最重要課題の一つが、「強いチームづくり」であることは間違いないでしょう。PHPゼミナール課長研修では、「強いチーム」を次のように定義しています。

「メンバー全員がやる気と主体性をもって活き活きと活動し、各自の個性と能力が存分に発揮され、それがある方向に向かって結集されて前進し続けているチーム」

このようなチームをつくること、さらにレベルアップさせることが、課長職の大きな役割です。

強いチームをつくるためにはリーダーシップが不可欠ですが、それを発揮するために、課長職には、優れたコミュニケーション力をもって多くの人の知恵を引き出し、結集させることが求められます。これをPHPゼミナールでは「衆知を集める」と表現しています。

 

なぜ「衆知を集める」ことが必要なのか

課長がリーダーシップを発揮するためには、なぜ「衆知を集める」ことが必要なのでしょうか。ここで、あらためて3つの観点から考えてみます。

 

(1)一人の知恵の限界

PHPゼミナールの創設者である松下幸之助の著書には次のような一節があり、衆知を集めることの必要性を端的にあらわしています。

「やはり大将というものは、あやまりなく事を進めていくためには、できるかぎり人の意見を聞かなくてはいけない。一人の知恵というものは、所詮は衆知に及ばないのである。人の意見を聞かない指導者はともすれば独断に陥り、あやまり易い。また人心もそういう指導者からはしだいに離れていってしまう。

それに対して、人の意見に耳を傾けて、衆知を求めつつやっていこうとする人は、それだけあやまちをおかすことも少ないし、そういう人に対しては皆もどんどん意見をいい、また信頼も寄せるようになってくる」(松下幸之助著『指導者の条件』PHPビジネス新書)

 

(2)情報は現場にある(情報の所在の変化)

情報には2種類あります。一つは、直接見たり聞いたり体験して得た情報である「一次情報」。もう一つは、インターネットや新聞・雑誌など第三者を介して入手できる情報「二次情報」です。日々の仕事で重要なのは「一次情報」で、私たちがビジネスを行っていく過程で直接得られる、現場のリアルな情報を集約することであるといえます。

一昔前までは、管理職が情報を統括し、経営判断をくだしていました。しかし今日、刻々と変化する経営環境にあって、情報も現場で日々変化しています。情報を迅速かつ正確に収集・蓄積し、正しい判断を下すためには、現場で情報と接しているメンバーとのコミュニケーションが欠かせないのです。

 

(3)経営参画意識の向上

松下幸之助は、仕事に臨む上で「自分は単なる会社の一構成員ではなく、社員という独立した事業を営む主人公であり経営者であるというように考えて仕事をすること」が重要だと述べ、その考え方を「社員稼業」と名付けました。課長職にとって大切なのは、一人ひとりとのコミュニケーションであり、メンバー全員が社員稼業の実践者として経営参画意識をもち、主体的に考え行動するように働きかけることです。それが、強いチームづくりにつながります。

 

衆知を集めた強いチームづくりのための5つのポイント

課長が衆知を集めた強いチームづくりを実践するうえで重要な5つのポイントについて、具体的に確認していきます。

 

(1)方向性を示す(組織の目的・目標を明示する)

ミッション(果たすべき使命・存在意義)を明確にし、ビジョン(将来のありたい姿、目指す方向性)を明示することによって、チームがどこへ向かっているかを明らかにします。それによって、メンバーの挑戦意欲が高まり、主体的に行動し積極的に物事を考えるようになります。その結果、衆知も集まります。

 

(2)要望する

チームの方針に沿って、メンバー一人ひとりに期待する成果と、そのために必要な行動を具体的に要望します。重要なのは、十分な話し合いの上で、自らの成長も含め主体的なチャレンジを促し、支援・サポートすることです。

 

(3)引き出す

メンバー自身がチャレンジした実践プロセスや結果から得た知恵やアイデアについて、問いかけ、引き出します。十分なコミュニケーションを図り、「情報」だけでなく「思い」もしっかり受け止めます。日頃から気安くものを言いやすい関係づくりに配慮することが大切です。

 

(4)自分の考えをもつ(判断の拠りどころをもつ)

衆知を集めることと、ただ他人の意見や考えに振り回されることは違います。課長はメンバーから得られた多様な情報を受け止め、最終的には自身の責任において判断を下さなければなりません。そのためにも何を基本とするかという判断の拠り所として、リーダー自身が自分の考えをしっかりと持つことが重要です。

 

(5)信頼関係をつくる

自分の立場が安全・安心できる状況にあるとき、人は新たなチャレンジをしたり、自分の考えや本音を語り始めたりするものです。そこで、良きリーダーの条件の一つが、時には厳しい意見や苦言なども受け入れる大きな包容力と、日頃からきめこまやかなコミュニケーションを積み重ねることで、リーダーとメンバー、またメンバー相互の信頼関係を構築し、安全で安心感のある環境づくりを行うことです。それにより、自然なかたちで多くの衆知が集まり、その衆知を活かした強いチームづくりができるのです。

 

PHPゼミナール「課長研修 マネジメント革新コース」では、課長職の方々に、「衆知を集めた強いチームづくり」を学んでいただきます。貴社の課長職が、自己革新に繋がる多くの学びと気付きを得ていただくきっかけとなればと思います。

 

 

課長研修

 


 

江口 肇(えぐち・はじめ)

キヤノン販売株式会社(現キヤノンマーケティングジャパン株式会社)にてシステムエンジニアとして中小企業向け基幹システム導入及びドキュメントシステム導入に携わった後、人材開発本部にて18,000名のグループ社員及びビジネスパートナー企業を対象に、現場に根付いた人材育成に携わり、“人と組織の成長・発展”を支援した。2013年、定年退職を機にさらなる人材育成の価値提供を目指し独立。現在、PHPゼミナール講師、BMC&C(ビジネスマインドコーチング&コンサルティング)代表。


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