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課長のための組織革新・自己革新のヒント

2018年3月13日更新

課長のための組織革新・自己革新のヒント

課長職が、人と組織の力を引き出し成果を上げ続けるためには、時代の要請を先取りしながら自己や自組織を変革し続けていく力が求められます。今回は、課長職のための組織変革、自己変革のヒントをご紹介します。

組織の変革は課長のリーダーシップから

課長職に求められるマネジメント革新。それを成し遂げるには、課長の強いリーダーシップが欠かせません。
リーダーシップとは、あるグループやメンバーを、ある一定の方向やビジョンに向かって動かす「対人影響力」です。ですから、人や組織を巻き込こんで成果を上げる機能を果たすリーダーは、フォロワーに「この人についていきたい!」と思わせる、強い「感化力」を持った存在であることが求められます。
フォロワーが「ついていきたい」と思うようなリーダーになるためには、少なくとも2つの要素が必要になってきます。
1つ目は「ビジョン」に対する共感です。ぜひ実現したいというワクワク感を抱かせるような中身であるのか、さらに組織の内外の人たちに心から喜ばれ、受け入れられるものかが大きな鍵となってきます。
2つ目はリーダーに対する「信頼感」です。能力的な側面への信頼はもとより、人間性への信頼がより重要になってきます。「人としての在り方」に対し尊敬の念を覚えた時には、自分のロールモデルとして「この人のようになりたい」とキャリア開発目標の対象にもなります。また「自分のためにここまで尽くしてくれるのか」という経験を味わった場合は“恩”のような気持ちが芽生え「この人についていきたい」という気持ちがさらに強くなります。

課長のための「人間力」を磨く4つの視点

それではこのような「人間力」を備えたリーダーになるためにはどうすれば良いのでしょうか? PHPゼミナール「課長研修」では、次の4点を学んでもらっています。

1.「自分なりの観」をもつ

観とは、人間観、人生観、仕事観、使命感、等のことですが、これは自分の「哲学」を持って「生きる」「仕事に当たる」ことと言えます。松下幸之助は経営者であるとともに「フィロソファー(哲人)」とも呼ばれていました。人は磨けば輝く「ダイヤモンドの原石」のような存在である、という肯定的な人間観を持ちながら、「全ての人はかけがえのない使命を天から与えられている」という考え方で人を活かす経営を実践しました。

2.「素直な心」をもつ

「素直な心」とは、とらわれ、こだわり、かたよりを捨て去った、自由な心、物事をありのままに見ようとする心のことです。リーダーが、あまりにも自分に囚われ過ぎ、また過去の経験や怒りの感情に囚われてしまうと、物事を正しく見ることができずに間違った判断をしてしまうことがあります。そうならないためには、常に「素直な心」で物事を見ていくように心がける必要があります。

3.「自主責任意識」をもつ(原因はわれにありの意識)

仕事がうまくいかない場合、その原因が「自分にあり」として対応を考えるか、「自分以外の他者にあり」として不満や欲求をぶつけ続けるのか。どちらのスタンスを取るかで、人間的な成長が大きく変わってきます。松下幸之助は、物事が上手く行った時には運が良かったと思え、上手く行かなかった時には、必ず自分の中に問題があると思え、と言っています。

4.「最高の熱意」をもつ

リーダーは、目標達成に対して、メンバーの誰よりも強い熱意を持つ必要があります。たとえ知識や才能はメンバーに劣っていたとしても、熱意においては最高であるべきです。ぜひこれをやり遂げたいという強い熱意でリードすれば、それは必ず人を動かします。

課長職として「日に新た」であり続けるために

課長職として、どんなに立派なビジョンを掲げたとしても、また職責にふさわしい「人間力」を身につけたとしても、具体的な方針や方策が、その時々にふさわしい「日に新た」なものでなければ成果を上げることはできません。成果を上げ続けていくためには、変化の激しい時代の要請を先取りしながら、自己や自組織を「変革」し続けていく必要があります。
松下幸之助は「宇宙に存在するすべてのものは、つねに生成し、たえず発展する。万物は日に新たであり、生成発展は自然の理法である」と話していました。
そこで最後に、課長職として「日に新た」であり続けるための心得をご紹介します。

1)感謝と反省

画期的な発明、発見、創造は感謝と反省の中から生まれて来ます。与えられているミッションや仕事に感謝し、日々の「自己観照」で自らを見つめ直し自己を磨いていきたいものです。

2)白紙に戻して考える

これまでの知識や常識、成功体験にとらわれ過ぎると新しい道は見いだせません。「アンラーニング(学習棄却)」、つまり囚われを抜け出し白紙で考える勇気を持つことが大切です。

3)衆知を集める

どんなに優秀な人間でも、一人の知恵には限界があります。「上意下達」も大切ですが、衆知を集めるには「下意上達」が必要です。メンバー全員の考えを引き出し「総意上達」の「全員経営」を目指したいものです。

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広崎仁一(ひろさき・ひとかず)
PHPゼミナール講師、NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会理事。
1975年 日本オリベッティ(株)に入社。1982年(株)ティ・オー・エー(現 東芝ソリューション販売)の設立メンバーとして参加する。人材開発室長、人事グループ長を歴任し、人事採用、社員教育、キャリア開発、目標管理制度の構築等に従事する。2004年、研修講師として独立し、ヒューサーブを起業。主にリーダーシップ、マネジメント、組織変革推進、ビジネスコーチング等の研修講師を務める。

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