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いまなぜ、論理的思考力が必要なのか

いまなぜ、論理的思考力が必要なのか

(2015年12月15日更新)

 
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成果を出せる人は、論理的思考ができる人といっても過言ではありません。いまなぜ社員の論理的思考力を鍛える必要があるのか。吉田繁夫氏のコラムです。
 
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思考の質が成果を決める

一生懸命に仕事に取り組んでいるのに、なかなか成果が出ない社員。
その原因は何でしょうか? 知識や技能の範囲の成果としても、やる気や努力だけではないようです。では、何が仕事の結果を決めているのでしょうか?
単純な例を示しましょう。
来月、アメリカからお客様が来られることになりました。英語でのプレゼンが必要になります。そこで担当者のAくんは、それまでの一か月、語学学校の短期コースに通うことにしました。そして彼は必死に学びました。中国語を。
Aくんは頑張りました。しかし、頑張った方向がいけません。英語を学ぶべきでした。これではプレゼンの成果は出ないでしょう。
極端な例ですが、職場にはこのようなことが多くあるようです。つまり、目標とする成果の達成にはあまり効果の無いことに努力を費やしているということです。しかし、当人は大真面目で、必死なのです。
目標とする仕事の成果は、目標の内容とそのときの状況に適した行動によって実現します。そして、その行動内容を決定するのは本人の思考です。すなわち、本人が何をどのように考えるかで行動が決まり、それによって成果の実現度が決まるということです。大胆に言えば、思考の質が結果(成果)を決めているともいえるのです。
 
論理的に考える
 

論理的に考えるとは

では、何をどのように考えれば適切な行動を決定できるでしょうか? 結論から言えば「論理的に考える」ということです。
「論理的」とは「つじつまが合っている」という意味です。自分や組織の意志(目標)と周囲の事実(状況)とのつじつまの合った結論(行動)を出すことが必要です。そのためには、(1)目標をはっきりさせ(目標設定)、(2)そのための行動を考えるのに必要な情報を集め(情報収集)、(3)それらを整理(情報整理)します。目標を明確にせず、目先の思いついた情報だけで、特に整理もせず、結論を決めつける、こんな社員はいないでしょうか? これでは、どんなに努力しても、獲得できる成果には限界があります。
 

成果を出す人がもっている「思考図」

さて、集めた情報をどのように整理したらいいのでしょうか? 「重点や問題点を探る」「対策案を設定する」「結論を選択する」、ビジネスには、このようにさまざまな検討があります。論理思考には、その応用手段として、論理思考の要素が盛り込まれた図(思考図)があります。思考図には、検討テーマに合わせていくつかのパターンがありますが、「論理的に考える」には、論理思考の理論的理解よりも、これらの思考図を道具として使うことが手軽で、しかも効果十分です。ただし、「ヤマ勘で考える」「自己の経験や知識だけで考える」「前例や常識論で考える」などの思考よりも少し時間がかかりますが、経験や知識の無い課題にも対処できるだけでなく、行動の成功確率は飛躍的に高まります。
論理思考では、成功確率を向上させる「根拠ある結論」を求めます。だから成功確率が高くなるのですが、「根拠」とは「どのような情報を、どのように整理して結論を出したのか」という思考プロセスを指します。仕事のできる人は、情報を整理していくプロセスが盛り込まれた思考図を持っているので、検討テーマが決まると短時間で深い検討を行えます。反対に、成果をあげられない人は思考図を持たないため、いきなり結論を考え、最後は勘で決めることになりがちです。「つじつまの合った結論を出す情報整理」が手軽にできる論理思考の思考図は、仕事で成果を出そうとする人の必須の道具といえるでしょう。
本シリーズでも、いろいろなビジネス場面に合った思考図を紹介していきます。
 
 

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吉田繁夫(よしだ・しげお)
シーズ経営研究所代表。経営コンサルタントおよび研修講師。コンサルティング分野では、現状分析から課題抽出、対策設定の支援と助言、経営計画の論理的な策定指導、経営改革指導、人材の情緒的特性も考慮した業務改革・改善のための管理者指導を展開。研修分野は、論理思考をベースにした思考力、状況分析力、問題解決力、計画立案力、マネジメントコミュニケーション力、部下指導力、プレゼンテーション力、文書作成力などが中心。2005年に研修会社(株)エイチ・アール・ディー研究所を設立し、当初より現在まで代表取締役社長。著書に『事業計画の立て方』(TAC出版)、『結果を出す管理者・出せない管理者』(あさ出版)など多数。通信教育講座『「ロジカル交渉力」開発コース』(PHP研究所)監修。

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