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論理思考におけるリスクマネジメントの考え方

論理思考におけるリスクマネジメントの考え方

(2016年2月29日更新)

 
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リスクに対する対処を周到に考えていくことが、仕事の成功確率を高め、万が一の失敗を防ぐ力になります。吉田繁夫氏の解説です。

 

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リスクマネジメントとは

「目標達成や問題解決に向けて論理的に検討し、行動計画を設定して実行したが、突発的な問題が発生して、思うような成果があがらなかった」というような事態は珍しいことではありませんが、せっかく適切な思考によって適切な行動を実行したのに成果が出ないというのは釈然としません。

これまで、成果をあげる思考として、問題発見、解決策策定、意思決定の3つを押さえてきましたが、もう一つ、「将来発生するかもしれない問題に対処する」というリスクマネジメントを押さえる必要があります。

 

前述のような突発的な問題発生の可能性をリスクと呼びます。人間には将来のことを確定的に把握することができないため、どんなに思考を深めても100%間違いなく成功する行動を見出すことはできません。できるのは、より成功確率の高い行動案です。論理思考は、この確率を高めるための手法で、リスクマネジメントは、発生が予想される将来の問題に対処しようというものです。

 

リスクマネジメントの思考図

リスクマネジメントの思考図は、次のようなものです。

mondaikaiketsu160211-2.png

この使用手順は、次の通りです。

 

(1)想定リスク:将来の発生可能性のある問題を想定します。

(2)想定原因と発生予防策:想定した問題の原因を想定し、それを取り除く行動を設定し、発生予防策として実行します。

(3)想定状況と発生時対処策:想定した問題が万が一発生した場合の状況を想定し、その際の対処策をあらかじめ設定しておきます。

 

どのようなときにもリスク(将来の問題発生)は必ず存在しますが、人は将来のことをあまりネガティブに考えたくないものです。リスクが現実化したとき「想定外のことが起こった」と言いがちですが、これは「想定が不十分だった」もしくは「発生確率の想定を誤った」と言うべきです。 

 

リスクを想定する力とは

リスクマネジメントは、リスクが想定されてはじめて行われるものですので、リスクを想定しないと始まりません。

では、リスクの想定は難しいのかというと、そうではないことはすぐに分かります。誰だって「仕事上の実行策が計画通りの成果を出さなかったら、自分の命を提供する」とは言えないでしょう。

つまり、100%完全に成功を保証することはできないのですから、その反面として必ずリスクは存在するわけです。そう考えると、いろいろな突発的な問題を想像してみることは決して難しいことではないでしょう。“リスクを想定する力”は、能力というよりも態度と言えるのです。

すなわち、自身の計画を過信するのではなく、リスクに対する対処を周到に考えていくことが、仕事の成功確率を高め、万が一の失敗を防ぐ力になります。

 

 

 

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吉田繁夫(よしだ・しげお)
シーズ経営研究所代表。経営コンサルタントおよび研修講師。コンサルティング分野では、現状分析から課題抽出、対策設定の支援と助言、経営計画の論理的な策定指導、経営改革指導、人材の情緒的特性も考慮した業務改革・改善のための管理者指導を展開。研修分野は、論理思考をベースにした思考力、状況分析力、問題解決力、計画立案力、マネジメントコミュニケーション力、部下指導力、プレゼンテーション力、文書作成力などが中心。2005年に研修会社(株)エイチ・アール・ディー研究所を設立し、当初より現在まで代表取締役社長。著書に『事業計画の立て方』(TAC出版)、『結果を出す管理者・出せない管理者』(あさ出版)など多数。通信教育講座『「ロジカル交渉力」開発コース』(PHP研究所)監修。

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