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「報連相」上手な若手社員を育成するには

「報連相」上手な若手社員を育成するには

(2017年7月12日更新)

 
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「報連相(報告・連絡・相談)」は、やり方の問題だけではありません。ルールを明確にし、上司から部下まで職場に徹底する仕組みづくりが大切です。「報連相」上手な若手社員を育成する方法を解説します。

 

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皆さんの職場で「報連相(報告・連絡・相談)」はうまく機能していますか?

「報連相」は仕事の基本中の基本であり、できて当たり前のことですが、若手社員の中には、苦手な人、やり方を理解していない人が少なくありません。

この当たり前の「報連相」が上手く機能していないことが原因で、ミスやトラブル、クレームが起きています。「報連相」セミナーはいつも盛況です。インハウスの研修のご依頼も、数年前から増える一方です。

 

今なぜ「報連相」が大切なのか?

「なぜもっと早く報告しないんだ!」「そんな話は聞いていないぞ! どうなっているんだ!」「お客様との連絡ミスでクレームが……」など、あなたの職場でも、情報共有不足によるこのような事態が起こっていませんか?

仕事をするうえで「報連相」は意思の疎通を図る大切なコミュニケーションです。情報共有をし、仕事をスムーズに進めるために必要不可欠なものです。いわば、会社の血液であり、この血液が円滑に流れないと、大きなミスやトラブル、クレームが発生します。「報連相」は、新入社員研修で必ず教える仕事の基本ですが、これが必要なのは新入社員だけではありません。上司・先輩は部下・後輩から報告を受けると同時に、社長・幹部に「報連相」をする立場でもあります。さらに、新入社員の模範として指導をしていかなければなりません。

また、「報連相」が大切であるということはわかってはいるものの、その実行と継続が徹底されている組織は少ないことも事実です。これが不十分であると、会社が深刻な事態に陥ることさえあります。反対に上手くできれば、人間関係が良くなり、会社のイメージアップ、業績アップ、競争力アップにもつながります。「報連相」の巧拙は会社の業績に大きく影響すると言っても過言ではありません。ルール・仕組みをつくり、研修やOJTを通じて徹底して浸透させていきましょう。

 

「報告」のルールと方法を教える

「報連相」のなかで、特に重要なのが「報告」です。まず、報告は「義務的行為」、1回の指示に対して必ず報告する義務があることを教えてください。若手社員には、報告はしたほうがいいのか、それともしなければならないことなのかを、最初にしっかり認識させておきましょう。

報告のルールが定まっていないと、部下の報告の仕方がまちまちになります。また上司の報告の要求も人によって異なります。

報告が抜け落ちないようにするには、ルールを定めておくことが大前提です。報告のルールを研修やOJTで徹底的に教え込み、意思決定をする上司に必要な情報がタイミングよく報告されないと、的確な意思決定ができないことを十分理解させておきましょう。

実際の報告場面では、途中で上司から、「それで、どうなったんだ?」と、聞かれることがあります。部下は状況を詳しく報告しているつもりですが、上司にとって大切な情報ではないことが多い、つまり結論を先に知りたいのです。

そこでビジネスの報告の仕方については、「件名+結論+経緯・理由+意見」の順で簡潔に述べるように徹底的に教える必要があります。上司に聞く耳をしっかり持ってもらうためには、報告の前に、件名に加えて所要時間と上司の都合を確認することも教えておいてください。

件名の後は結論を述べます。事実と意見を区別し、事実を先に、意見は後から報告します。また、状況が変わったとき、時間のかかる仕事のとき、仕事が終了する目処がついたときには中間報告が必要です。中間報告が上手な社員には、安心して仕事を任せることができます。結果報告だけでなく、進捗をその都度報告することで、仕事の状況がガラス張り状態になって上司も安心できます。

また、報告は終了地点であるだけではなく、次の指示の始点でもあります。若手社員には、仕事は中間報告の連続と考えて、計画には上司や関連部署への「報連相」も入れるよう指導したいものです。

 

「連絡」には義務と配慮の要素がある

「連絡」とは、情報提供を行い、情報の共有化を図ることです。相手に正確かつタイムリーに事実を知らせて、状況を知ってもらったり、相手に動いてもらうために行います。

連絡には自分が知らせるべきこと(しなければならない連絡=義務)と、知らせたいこと(連絡することで仕事がやりやすくなる=配慮)、この二つの要素が含まれています。

報告は上司と部下の縦の連携ですが、連絡は横の連携です。仕事の情報を関係者に伝えることです。多くの情報発信をした人に、多くの情報が集まります。

連絡は必ずしも会社内だけではありません。取引先・お客様などにも必要です。連絡をすることで、仕事が円滑に進み、チームワークや相互支援が生まれ、人間関係も良くなることを教えておきましょう。

 

「相談」は自分の考えを持って臨む

「相談」は、困りごとやトラブルなどの問題を解決することです。迅速に相談することで、上司からすぐに支援を得ることができます。クレームも同様で、早い段階での相談が初期対応につながり、大きなトラブルになることを防ぎます。

また、相談は相手の知恵や力を借りることですから、励行することで、自分の知識や能力の限界を超えて成長することができます。相談は上司の状況も考慮し、自分の考えを持って臨むことも大切なポイントです。

 

新入社員のように「報連相」のルールややり方がわからない人には、研修やOJTできちんと教えていけばいいのです。また、ルールを守らない若手社員には徹底して教えていくしかありません。しかし、コミュニケーションが苦手であったり、何ごとも受身な人には、ルールや必要性を教えてもなかなか行動できないのが現実です。上司から積極的に働きかけて「報連相」をしやすい環境をつくり、部下に習慣づけていくことが大切です。

「報連相」上手な社員に育てるためには、そのポイントを理解・実践させること、加えて上司や先輩の率先垂範や働きかけがとても重要です。「報連相」のルールを明文化して、仕組みをつくることから「報連相」上手な若手社員を育ててください。

 

 

若手社員研修

 


 

増谷淳子 (ますたに・じゅんこ)

株式会社ソフィアパートナーズ 代表取締役。日本航空(株)の客室乗務員として培ってきたおもてなしの心とコミュニケーション力を活かし、企業の人材教育企画、指導、育成に従事。2006年、株式会社ソフィアパートナーズ設立。「人間力教育」により「使命感」「気配り」「感謝の心」を育み、組織に貢献できる社員に導くことを使命とする。教育に関する問題解決のため、「ひと」のマインド&スキルアッププログラム提案、カスタマイズされた誠実な教育には定評があり、リピート依頼も多数。


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