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新入社員が劇的に成長する上司の愛情コミュニケーション

新入社員が劇的に成長する上司の愛情コミュニケーション

(2016年2月22日更新)

 
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新入社員指導で大切なのは、上司が愛情を持って接することです。では、上司の愛情を伝えるコミュニケーションの方法とは? 茅切伸明氏の解説をご紹介します。

 

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新入社員への叱り方で差が出る

新入社員にとって入社して1年間は叱られることばかりです。新入社員が上司の叱責を「愛のムチ」と受け止めるか、「パワハラ」と受け止めるか、叱り方によって大きく差が出ます。

たとえば、あなたの会社ではこんな叱り方をする上司がいませんか?

「こんなこともできないのか?」

「何度も同じことを言わせるな!」

「こんなことは常識だろう!」

「なんで言ったとおりにできないんだ!」

「君に仕事を任せられないな!」

「お前なんかいらない、やめちまえ!」

「そんなんじゃどこ行っても通用しないぞ!」

どちらかと言うと、上司は、厳しく叱られて育った世代です。特に40歳以上の上司はこのように叱られてきました。しかし、最近の新入社員にはこのような叱り方はもはや通用しません。突然、会社を辞めたり、上司や会社を訴えたりすることもあります。

 

新入社員指導では「愛情を持つこと」が大切

忙しくノルマに追われる上司にとって、新入社員がミスをするとストレスが溜まります。同じミスを犯さないように新入社員を叱らなければならない時があります。その際に必要な心構えはどのようなことでしょうか? 一言でいえば「愛情」です。「愛情」を持って新入社員に接することが大切です。愛情あふれる指導が新入社員を大きく育てます。

体罰やパワハラが社会問題になる一方で、最近の新入社員は上司の「愛のムチ」を欲しているのです。信じられないかもしれませんが、「叱られる」ことを求めていることをご存知でしょうか?

「愛情」があれば、たとえ、「バカヤロー!」と怒鳴っても、信頼関係が崩れたりしないものです。むしろ、新入社員は、信頼する尊敬できる上司になら、「叱られたい」と思っているのです。「あの上司が、こんなに叱るのだから、大いに反省しよう。もっと期待に応えられるようにがんばろう!」という気持ちになるようです。

 

愛情が伝わるコミュニケーションとは?

上司はコミュニケーションを積み重ねて新入社員の気持ちに寄り添い、積極的に彼らを理解し認めてあげることが大切です。新入社員にインタビューすると、「上司からされて嬉しかったこと」は次のようなことです。

1)最後まで話を真剣に聴いてくれた

2)上司の期待をきちんと言葉と態度で表してくれた

3)叱られた後、励ましてくれた

4)小さなこと、ささいなことでも成長したことに対して褒めてくれた、喜んでくれた

5)仕事内容以外のことにも興味を持って会話してくれた

6)自分のキャリアのことを考えてアドバイスしてくれた

 

では、上司が愛情を持って新入社員と接するためはどのようにすればいいのでしょうか? まずは、新入社員に関心を持って話を聴いてあげることです。「忙しいから部下の話なんて聴いている暇がない」「スピードが求められるから、言われた通りにやればよい」と思っている上司もいるかもしれません。その気持ちを抑えて、1日5分でもいいので新入社員の悩みや不安を聴く時間をつくるだけで劇的に新入社員のモチベーションが上がります。

 

部下指導研修にはビデオ撮り、新入社員には「叱られ方研修」

最近、管理職向けに部下との面談技術が向上する研修が流行っています。上司に部下面談のロールプレイングをしていただき、それをビデオに撮って、講師や受講生同士がフィードバックする研修です。この手法はとてもインパクトがあります。多くの上司は「部下と上手くコミュニケーションができている」と思っているようですが、「百聞は一見にしかず」で自分の癖や問題に強烈に気づいていただけます。

一方、新入社員にも「叱られ方研修」が好評です。最近の新入社員はほめられて育った世代です。叱られることにあまり慣れていません。特に、厳しく叱られると萎縮してしまいます。そうであるにもかかわらず、成長意欲が高いという一面も持っています。叱られないと、「期待されていない」、「こんなのでいいのか」と不安に思うようです。

現実は、上司に教えてもらう立場であるにもかかわらず、「礼儀を知らない」「感謝の気持ちがない」「報告しない」新入社員もいるため上司は興ざめしているようです。そのために、教えられ上手、叱られ上手、かわいがられ上手になるための研修を実施する会社が増えています。

 

業績がよい会社は「エンゲージメント」が築かれている

今の職場は効率や少数精鋭を追求し過ぎたため、愛情や思いやりが希薄になっています。最近、「エンゲージメント」という考え方が広まってきました。「エンゲージメント」とは「婚約」の意味ではなく、「愛」ある組織、社員と会社の「信頼関係」、社員の「愛社精神」のことを意味します。業績がよい会社は、社員が会社や仕事・同僚たちを誇りに思い、愛があふれる人間関係が築かれています。今こそ組織に「愛情」を取り戻す時期が来たのではないでしょうか?

 

 
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【著者プロフィール】
茅切伸明(かやきり・のぶあき)
株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 

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