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失敗を恐れない

失敗を恐れない

(2011年5月16日更新)

 
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数年前、ブームになった「失敗学」。著者の畑村洋太郎氏によると、失敗には「良い失敗」と「悪い失敗」の2種類があるそうですが、「良い失敗」からものごとの新しい側面を発見することこそ、新しい創造が生まれるということです。

 

まさに失敗は成功の母であり、失敗を恐れず果敢に挑戦し、行動する姿勢が求められているのですが、現状はどうでしょうか。

 

 

組織においては、成果主義の進展の結果、失敗によって評価を下げられることを恐れ、達成可能な無難な目標を立てる社員が増える一方、成功する保証はないけれど、とにかくチャレンジしてみようという発想の大きな社員が減る傾向にあります。また、「起業」という観点から見ますと、わが国は制度面の未整備もあって、一度でもビジネスに失敗すると敗者復活は難しいため、欧米に比べて起業家精神が育ちにくいと言われています。

 

このように、現在の日本社会には、失敗を恐れ、チャレンジを回避するような“安定志向”の人材が増えつつあるのですが、戦後の経済復興期には、失敗を恐れないリーダーが少なからず存在していました。その中の一人、松下幸之助は、失敗について以下のように述べています。

 

「『七転び八起き』ということわざがある。何度失敗しても、これに屈せずふるい立つ姿をいったものである。だが、七度転んでも八度目に起きればよい、などと呑気に考えるならば、これはいささか愚である。『転んでもただ起きぬ』心構えが大切。このことわざは、意地きたないことの代名詞のように使われているが、先哲諸聖の中で、転んでそこに悟りをひらいた人は数多くある。転んでもただ起きなかったのである。意地汚いのではない。真剣だったのである。失敗することを恐れるよりも、真剣でないことを恐れたほうがいい。真剣ならば、たとえ失敗しても、ただで起きぬだけの充分な心構えができてくる。」

『道をひらく』(PHP研究所)より抜粋

 

あらゆる組織で、変革が求められている今であるからこそ、リーダーが率先してチャレンジし続けるとともに、部下の失敗を責めることなく、そこから新たな学びを引出すような雰囲気や仕組みを作る必要があるのではないでしょうか。

 


 

的場正晃 まとばまさあき

 

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。

現在は㈱PHP研究所 教育出版局 研修企画部部長。

経済産業大臣認定 中小企業診断士     

  


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