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経験学習モデル

経験学習モデル

(2012年8月 1日更新)

 
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人が成長する上でどのような出来事が有益なのでしょうか。米国のコンサルティング会社『ロミンガー』社の調査によれば、経験70%・薫陶20%・研修10%という結果が明らかにされています。経験とは仕事そのものを通じての経験学習であり、それが最も人の成長に大きな影響を及ぼすというのです。

 

組織行動学者のコルブが提唱する『経験学習モデル』によれば、人が経験を通して学習するプロセスには、次の四つの要素があります。

 

 ①具体的経験(日々の仕事に取り組む中での具体的な経験を重ねること)

 ②省察(自分の経験を多様な観点から振り返って気づきを引き出すこと)

 ③概念化(自分なりの『自論』を形成すること)

 ④試行(自論を新しい状況のもとで実践してみること)

 

コルブの主張によれば、これら四つの要素を順に辿りながら、かつ①→②→③→④→①→②→ … というように継続的にサイクルを回していくことで、人は成長することができるというのです。

 

この四つの要素の中でも注目したいのが、「省察」です。日々の出来事や経験を振り返り、自分にとってのレッスンを引き出すことは、人の持続的な成長に欠かせないことです。そのためにも、自分と向き合い自己対話する時間を設けることが必要になりますし、また他者からの問いかけやフィードバックがあれば、多様な観点からの振り返りができ、視野の拡大につながることでしょう。

 

私たちは日々さまざまな経験を重ねていますが、忙しさの中で充分な振り返りがなされることなく、記憶から消え去ってしまっていることが多いのではないでしょうか。貴重なレッスンが埋め込まれている経験から何も引き出せないことは、もったいないことです。

 

忙しく、余裕のない毎日かもしれませんが、寝る前5分でもいいから、その日一日を振り返ってみると、いろいろな気づきが引き出されます。そのことが、今日とは違う明日を迎えることになり、「日に新た」な自分へと向上できる第一歩となるのです。

 


 

的場正晃 まとばまさあき

 

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。

現在は㈱PHP研究所 教育出版局 研修企画部部長。

経済産業大臣認定 中小企業診断士     

  


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