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内定者教育の重要性

内定者教育の重要性

(2012年9月 3日更新)

 
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すでに2013年度の新卒採用を終え、内定式や内定者教育の準備を進めている企業・団体が多いことと思います。

 

内定者教育の意義については、これまで十分な議論が尽くされていなかった感がありましたが、組織社会化(個人が所属する組織へ馴染んでいくプロセス)の最近の研究成果※1 によれば、興味深い二つの事実が明らかにされています。その二つの事実とは、「入社前の自己キャリア探索行動は、入社直後の組織コミットメントおよび、達成動機を高める」ということと、「入社直後の組織適応が、組織社会化で必要な学習を促進し、1年後の組織適応が高まる」ということです。


上記をわかりやすい表現に置き換えてさらに拡大解釈を加えるならば、内定者教育の意義について以下のような示唆を得ることができるでしょう。

 

①入社前の内定期間中に「何のために働くのか」「自分は何をしたいのか」「自分は何に向いているのか」といった問いに向き合うことは、会社に入った後もすんなりとその組織に馴染んで、スタートダッシュをかけることができるようになる
 

②入社直後のスタートダッシュに成功すれば、1年後も順調に仕事に慣れ、成長が加速する。その結果、若手社員の離職率が低下したり、メンタル不調者が減少する

 

注目すべきは、①と②は別個のものではなく、一連のプロセスとして繋がっているということです。したがって、②のような状況を作るための源泉を辿っていくと、内定期間の過ごし方に行き着くのです。つまり、内定者教育(特に「何のため」にといった根源的な問いかけに向き合わせるような教育)がたいへん重要な意義を有し、その先の会社生活を充実させていく上で大きな影響を与えるということです。


将来の会社の発展を担う大切な人材がスタートダッシュに成功し、その後も活き活きし続けるためにも、まずその上流工程とも言える内定者教育のあり方について、改めて自組織の現状と課題を洗い出してみてはいかがでしょうか。

 

※1
竹内倫和、竹内規彦(2009),「新規参入者の組織社会化メカニズムに関する実証的検討」
『日本経営学会誌』23:37-49

 


 

的場正晃 まとばまさあき

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所 経営理念研究本部 教育研修部 主幹講師。


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