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「業務」と「職務」のちがい―新入社員育成のポイント【コラム】

「業務」と「職務」のちがい―新入社員育成のポイント【コラム】

(2013年3月15日更新)

 
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今年もあと数日で、新入社員を迎える時期になりました。次代の経営を担う貴重な「人財の卵」ですから、大切に育て、ビジネスの基本をしっかり理解させたいものです。

 

新入社員の方がたにしっかり理解してほしいことの一つに、「業務と職務」という概念があります。これは、仕事は大きく分類すると「業務」と「職務」の二つに分かれるという考え方です。業務とは、その人が所属するメンバーの一人として取り組むべき義務を伴う仕事のことであり、例えば、営業であれば得意先と適切に折衝して受注成果を上げること、経理であれば決算や出納業務を行うこと、などが上げられます。一方、職務とは、その会社や組織に属する人が全員共通して担う役割であり、具体的には、明るく働きやすい職場にしよう、忙しい人や困っている人を助けてあげよう、といった類の仕事のことです。

 

業務に比べて職務は、取り組まないからといってすぐに業績が落ちたり給料をカットされたりするわけではありませんし、取り組み状況も見えにくいため、とかく軽視されがちです。しかし、組織に属する一人ひとりが職務に真剣に取り組まなければ、活力ある職場づくりやお客様に喜ばれるサービスの提供などはとうてい実現できないのです。

 

最近、「若い人が部内の懇親会や会社行事のレクリエーションに参加しない」と嘆く管理職の方によくお目にかかりますが、これはこの「職務」という概念が理解できていないことが主な原因であるように思われます。懇親会やレクリエーションというものは、より良い人間関係をつくるために企画されているのであり、特に新入社員にとってはそこに積極的に参加して職場の一体感の醸成や親密なチームづくりに貢献することがきわめて重要な職務なのです。このことさえ理解できれば、彼らはすすんでこれらの行事に参加するでしょう。

 

このように職務の大切さを理解させ、実践する姿勢を身につけるよう指導することはたいへん重要ですが、そのためにもまず、周囲の先輩や上司が率先して職務に取り組む姿勢を示すことが求められます。新入社員を迎えるこの時期こそ、より良い職場づくりのためにお互いがなすべき職務は何なのか、一人ひとりが見つめ直す絶好の機会と言えるでしょう。

 

 

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的場正晃 (まとば・まさあき)

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長


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