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「まねる」ことで成長は加速する

「まねる」ことで成長は加速する

(2013年4月 1日更新)

 
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脳に関する研究が進み、さまざまなことがわかってきました。私たちの脳には、目の前にいる人の動作や、その動作の意図や感情を写し取る鏡のような脳細胞(ミラーニューロン※1)があるそうです。

 

例えば、目の前で誰かがおいしそうにケーキを食べていると、あたかも自分もケーキを食べているかのような脳活動が現れるのです。

 

したがって、あの人みたいになりたいという人がいたら徹底的にその人を見て、そしてあたかもその人になったつもりで行動すること、要するにまねることが大切であるといわれています。伝統芸能や伝統工芸などの世界では、弟子が親方と寝食を共にしながら技能を伝承していく「徒弟制度」と呼ばれるしくみがありますが、これもミラーニューロンの役割・機能から考えてみても、極めて効果的な人材育成のやり方といえるでしょう。

 

では理想の人と、常に一緒にいることができない場合はどうすればいいのでしょうか。その場合は、「こういう時、あの人だったらこういう行動をとるだろう」とか、「彼なら、こう考えるに違いない」と、その人になったつもりで、考え行動することによって、ミラーニューロンが作動し、理想の人へと近づいていけるというのです。

 

いずれにしても、まねをすることによって、行動パターンや、その根底にある思考パターンなど、脳の働き方が理想の人に近づき、その人の成長が加速していくのです。これこそが、ミラーニューロンの発見によって、もたらされた画期的な知見の一つなのです。

 

「学ぶ」の語源は「まねぶ(≒まねる)」であると言われているように、まねることと人材育成は切っても切れない関係にあります。今年もたくさんの若者が、大いなる希望を抱いて社会人の仲間入りをします。彼ら、彼女たちにまねられるに値する組織人、社会人でありたいと改めて思う今日このごろです。

 

 

 

※1 参考文献:『ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学』マルコ・イアコボーニ著 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 

 

 


 

 

的場正晃 まとばまさあき

 

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長

  


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