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「ジョハリの窓」と人を育てるフィードバック

「ジョハリの窓」と人を育てるフィードバック

(2013年9月19日更新)

 
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心理学の世界で有名な「ジョハリの窓」と呼ばれるモデルによると、自分には以下の4つの領域が存在すると考えられています。 

 

(1)「開放」の領域:自分も他人も知っている自分

(2)「盲点」の領域:他人は知っているが、自分は知らない自分

(3)「秘密」の領域:自分は知っているが、他人は知らない自分

(4)「未知」の領域:自分も他人も知らない自分

 

これら4つの領域のうち、「開放」の領域を広げることが人材育成上、重要なポイントとされていますが、その手段として効果的であるのがフィードバックなのです。「人のふり見て、わがふり直せ」ということばがあるように、自分の改善点は自分には案外わかりにくいものです。だからこそ、自分の話を聴いたり自分の様子を見た相手から、感じたことを伝えてもらうことは気づきを得る上で大切なのです。

 

実際、グループミーティングという手法を活用して他者からのフィードバックを受けることで「新型うつ」の治療に成果があがった例が報告されています。新型うつとは、仕事の時だけ体調不良を訴える精神疾患のことですが、その原因の一つに「他責の考え方」がその根底にあると言われています。新型うつの患者がフィードバックを受けることで、「そのように受け取られているのか」「そう見られているのか」という気づきが得られ、自責の考え方に転換することで、ものごとがうまくいかない原因を自分の内側に求めることによって、精神疾患が徐々に良化していくのです。「今の君の言動が、私たちに○○な影響を与えているよ」とか、「あなたのさきほどのふるまいを周りの人は△△に見ているよ」など、適切・的確・タイムリーなフィードバックは、相手の解放の領域を拡大し、他者とのかかわり方や自身のあり方に関する改善点に気づくきっかけになるのです。

 

精神疾患を抱える患者のみならず、他責の考え方に立つ人が若手社員の中には増えている昨今の状況のもと、上司・先輩は部下・後輩に対して積極的にフィードバックをするべきでしょう。育て上手はフィードバック上手。フィードバックを育成手法の一つとして改めて見直したいものです。

 


 

 

的場正晃 まとばまさあき

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長

 

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