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メンター制度成功のポイント

メンター制度成功のポイント

(2013年11月15日更新)

 
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社会人経験が10年以上の方の中には、「あの人のおかげで今の自分がある」と思える先輩と出会った経験がある方は多いのではないでしょうか。しかし、昨今では先輩が後輩を面倒見るという機能が弱体化してしまい、それが職場の人間関係の希薄化、モチベーションの低下、精神疾患の増加、などの弊害を生み出す要因になっていると指摘されています。

 

こうした状況を受け、先輩・後輩の育成的な人間関係を制度的に作りだすメンター制度に注目が集まり、導入する企業が増えています。

 

メンター制度とは、「豊富な知識と職業経験を有した社内の先輩社員(メンター)が、後輩社員(メンティ)に対して行う個別支援活動」※1のことであり、両者が双方向の対話を通じてキャリア形成上の課題解決や悩みを解消してメンティの成長をサポートすることを目標とするものです。一方、OJT制度とは、「同じ組織の上司・先輩が、部下・後輩の業務上の成果を向上させるために行う技術スキルやノウハウの指導活動」のことであり、メンター制度とは根本的に目的と手法が異なっているのです。

 

メンター制度の難しさは、業務的な関わりのない二人のつながりをいかにして強めていくか、ということと成果をどう捉えるかということです。こうした点を鑑み、メンター制度を成功させるためのポイントとして以下の5点をあげておきたいと思います。

 

(1)メンター、メンティの選定基準を明確にし、納得のいく人選を行うとともに、両者の相性・キャリアの方向性を考慮した上でのマッチングに最大限の配慮を行うこと

(2)メンター・メンティに対する制度の目的・ルールの説明、必要なスキルの教育を行うこと

(3)メンター・メンティの上司・周囲に対する説明を丁寧に行い、協力体制を築くこと

(4)経営幹部を巻き込み、社内への情報発信を繰り返すことで、社内での認知度を上げること

(5)短期の成果を追い求め過ぎないこと

 

メンター制度の構築・運用・定着にはただならぬ労力と時間がかかるものです。現状の人材育成の仕組みのままでいいではないかという考えも確かにあるでしょう。しかし、若手がどうも育たない、離職率が高い、仕事に対するロイヤリティが低い、という状況があるならば、メンター制度の導入を検討なさってはいかがでしょうか。

 

※1「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」(厚生労働省)における定義

 


 

的場正晃 まとばまさあき

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長


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