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「やらされ感」では人は育たない

「やらされ感」では人は育たない

(2015年5月 1日更新)

 
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研修を実施しても効果が上がりにくいことがあります。それは、受講者が「やらされ感」で研修に参加していることが原因です。

人が得た方法や知識を自分の力としていくためには、どのようなプロセスが求められるのでしょうか。PHP研究所研修事業部長・的場正晃のコラムです。

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好調な業績を背景に、人材開発に対する投資を増やし、これまで以上に研修を積極的に実施する企業が増えてきました。しかしながら、研修が期待以上の効果を上げている企業は少ないのではないでしょうか。

 

研修を実施しても効果が上がりにくいのは、受講者が「やらされ感」で研修に参加していることが原因として考えられます。研修を受講している人たちが、「今やっていることが自分には関係がない」「真剣に取り組む価値がない」「でも放棄するわけにはいかないから、受講しているふりをしよう」といった考え方をもってしまうと、そこから得られるものはほとんどないでしょう。したがって、受講者の「やらされ感」をいかに排除していくかが、成功する研修実施のカギを握るのです。

 

結局、人は得た情報や知識を自分の状況に置き換えて、どう活かしていくかを考えることによって、「やらされ感」ではない「わが事化」発想で行動を起こせるようになるのです。経営学者のCookとBrownは「Knowing」という概念を提唱し、他者から情報や知識を得てそれで良しとするのではなく、それらを参考にしながら、自分で考えて自分なりのアイデアを生み出す行為が伴わないと、人は成長しないと主張しています。 

 

変化の激しい現代社会において、想定外の出来事や変化に直面した時に対応できる「変化対応力」や、無から有を生み出すような「創造力」をもった人材の輩出が求められています。こうした力は、外部からの情報・知識を鵜呑みにしているだけでは獲得することはできず、結局自分の頭で考えて脳を鍛えるしかないのです。 

 

知識や情報を与えることはもちろん大切ですが、教えすぎて考える行為を摘み取ってしまうと逆効果になってしまいます。従って、与えた知識や情報をもとに、そこからどんなレッスンを引き出せるか、適切な問いかけによって自分の頭で考えるようサポートすることが、人材育成の精度を高めるのです。

 

 

 

的場正晃 (まとば・まさあき)

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長

 

 

 

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