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リベラル・アーツ研修とは~リーダーの人間力をいかに高めるか

リベラル・アーツ研修とは~リーダーの人間力をいかに高めるか

(2015年9月11日更新)

 
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リベラル・アーツ研修でリーダーの人間力を高める。PHP研究所研修事業部長・的場正晃のコラムです。

 

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変化が激しく将来予測が難しい市場環境において、組織のリーダーには決断を下すうえでの拠りどころをもつことが求められています。経営活動の究極の目的が人間を幸せにすることであるとするならば、正しい意思決定を行うためには「人間とはどういう存在であるか」を追求し続ける努力が必要になるでしょう。

昨今、企業内教育において注目を集めるリベラル・アーツ(教養)とは、人間の叡智の結集とも言える歴史、哲学、芸術、古典などを総称したものです。これらは、人間の本質を学ぶには最高の教材であり、また意思決定を行なう際にはたくさんのヒントを提供してくれる拠りどころにもなる“優れもの”です。

なかでも、人や組織を率いるリーダーの方には『重職心得箇条』の一読をお奨めしたいと思います。これは、幕府教学の儒学者であった佐藤一斎が、美濃岩村藩からの要請で作った「重職のあるべき姿」を十七カ条で示した憲法です。その一節をご紹介いたします。

 

第八条

重職たるもの、勤向繁多と云ふ口上は恥べき事なり。仮令世話敷とも世話敷と云はぬが能きなり、随分手のすき、心に有余あるに非れば、大事に心付かぬもの也。重職小事を自らし、諸役に任使する事能はざる故に、諸役自然ともたれる所ありて、重職多事になる勢あり。

 

(口語訳)

重役たる者、仕事が多い、忙しいという言葉を口に出すことを恥ずべきである。たとえ忙しくとも忙しいといわない方が良い。随分、手をすかせたりして、心の余祐がなければ、大事なことに気付かず、手抜かりが出るものである。重役が小さな事まで自分でやり、部下に任せるという事が出来ないから、部下が自然ともたれかかって来て、重役のくせに仕事が多くなるのである。

参考文献:『佐藤一斎「重職心得箇条」を読む』安岡正篤著(致知出版)

 

本稿では人間力を高めるための具体的実践方法として、リベラル・アーツ研修、中でも『重職心得箇条』の一読をお奨めしましたが、学ぶ素材はそれ以外にもたくさんありますので、各人の問題意識に合ったテーマで素材を選べばいいでしょう。

これまでの企業内人材育成は、欧米流のサイエンスの発想に基づくノウハウ・スキル教育(仕事力強化)が主流でしたが、今後はそうした教育に加え、リベラル・アーツを素材とした人間教育(人間力強化)が重要性を増すと思われます。人材育成のあり方にも大きな変化の波が押し寄せている今、仕事力と人間力のバランスのとれた人材育成ができているかどうか、自社の現状と課題を整理してみてはいかがでしょうか。

 


 

的場正晃(まとば・まさあき)
神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長。
 

 

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