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出逢い・ふれあい~大阿闍梨・酒井雄哉師

(2011年3月31日更新)
CD『大阿闍梨 酒井雄哉が語る 「今」を大切にする生き方』 でご講話をいただいた酒井雄哉師のエピソード、続編をお届けします。
千日回峯行を満行された後、酒井師は国内外の数多くの地をさらに巡礼してこられました。各地を歩き続ける中で、宗派を問わず尊敬を集める行者として、多くの人との出逢い・ふれあいがあったことを次のように語られています。
「山を歩いててね、雪が降ってきて、お数珠を持ってても手が凍っちゃう時あるわけです。そんな時にね、家の方から『行者さぁ~ん』って言ってね、立ち止まったら、そこからお茶を持ってきてくれて、『ちょっとあったまってくださぁ~い』ってね。お茶をもらった時に、湯飲みをこうやって持つでしょ。その感触は熱いんだけど、それがだんだん、だんだんあったまってきてね。それで口の中に入れた時、グウウっとこう、なんかねえ、熱いやつがククククウっとね、やった時の感謝の気持ちっていうのは、ありがたいなあ。世の中こういう人たちがいっぱいいて、まだいるんだなあと。ほんとにそして、自然にこう手を合わすとかね」
(CD『大阿闍梨酒井雄哉が語る「今」を大切にする生き方』
Disc3「歩くことが何かを教えてくれる」より)
人のささやかな心づかいに温かなぬくもりを感じ、それに感謝できる心を持つことの大切さを、酒井師は巡礼を通して私たちに語りかけてくれています。今日のようなせちがらくなってきた世の中だからこそ、たとえ小さなことであっても感謝できる心を育んでいきたいものです。
ところで私たちは、時に、自分の弱さに負けてしまいそうになることがあります。そういった自分の人生に挫けてしまいそうな人たちに、酒井師は次のように語っています。
「やだったって時期が来たらちゃんと死ななきゃなんないことになってるんだ、人間は。だから長いこと生きてると、いろんなことを知ることもできるしね」
(CD『大阿闍梨酒井雄哉が語る「今」を大切にする生き方』
Disc3「歩くことが何かを教えてくれる」より)
急いで自らの命を絶たなくても、人は寿命がくればいやでも死ぬときがくる。長く生きてれば、いろんなことに出くわして面白いこともあるのだから、今をもっと大切に生きよう、という考え方を教えてくれます。
また、生きる姿勢をつくる上で、こんなことも語っていただきました。
「修身ってあるでしょ。あれは自分自身の問題なんだ。他の人から押し付けるんじゃなくて、自分自身が自分の身を高めようとか自分の心を高めようというものだからね。だから本人がそれを決めて、これはいいことだ、自分がもっともっと大きくなれるんだとかね。そういうことを考えたらやっぱり偉い人たちもね、その修身っていうことに対してもう一遍見直して、若い人たちに教える必要がある」
(CD『大阿闍梨酒井雄哉が語る「今」を大切にする生き方』
Disc3「歩くことが何かを教えてくれる」より)
修身とは自分の心を高めること。だから修身を、自分自身の問題としてとらえられる教育が必要であるという荒行で自らを高めてこられた酒井師の明快なメッセージには、現代を生きる私たちに強い警鐘として聞こえてきます。
CD
千日回峯行を二度も満行し、国内外で数多くの巡礼を続けてきた酒井雄哉師が、自らの体験談を交えながら「生きることの大切さ」を語ります。厳しい修行に裏打ちされた滋味あふれる言葉の数々は、混迷の時代に生きる現代人に生きる力を与えてくれるでしょう。
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