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新入社員研修を終えて【コラム】~徳田憲幸

2014年4月28日更新

新入社員研修を終えて【コラム】~徳田憲幸

今年も新入社員研修の山場を乗り越えることができ、今は清々しい気持ちでいっぱいです。新社会人の最初の一歩の踏み出しを、毎年サポートできるのは講師稼業冥利につきます。

 

今年の研修で印象的だったことは、ある受講生から「場の空気を読めるようにするにはどうしたらいいでしょうか?」という質問を受けたことです。
 
こうした質問が来る背景には何があるのだろうか?「KYな人」と言われたくないためなのか、それとも今年の新人に名づけられた「自動ブレーキ型」の影響なのか……。私なりにいろいろ考えましたが、お説教にならない程度に一言、「新人時代にたくさん失敗してください。そして空気を読むことよりも空気をつくることに努力したらどうでしょうか」というアドバイスをしました。
 
私の20代は、人間関係がうまくいかず失敗の連続でしたが、その失敗経験があったからこそ、場の状況や人の気持ちを察する能力が高まりました。
 
私の故郷の鹿児島には、『泣こかい、飛ぼかい、泣こよか、ひっ飛べ!』ということばがありますが、その意味するところは「考えるよりまずやってみよう!」ということです。悩みごとがあるならば、まず行動を起こすこと。それによって、問題を突破する道が拓きやすくなるのです。こうした趣旨のことばを添えて質問者にメッセージを贈りました。
 
「読む力」「察する力」は、ソーシャルスキルと言われ、文字や言葉から意味を理解し、態度や表情から相手の思いをキャッチする能力のことです。昨今は、顔を突き合わせ相手の目を見てのリアルなコミュニケーションよりも、PCやスマホなどのITツールを使ったバーチャルなコミュニケーションが主流になりました。その影響で、人の表情から感情を読むことが一層難しくなっているのです。使わない能力は退化しますので、だからこそ意識してフェイス・トゥ・フェイスのツーウェイコミュニケーションを職場で実践してほしいものです。
 
そして、研修で学んだ「仕事の基本動作」を愚直に繰り返していくことが「読める・察する」能力を修得する本道です。是非、若者らしく「情熱の空気」「挑戦の空気」「成長の空気」をつくり、新入社員としての存在価値を高めてほしいと切に願っています。
 
 
 

 
【講師プロフィール】
 
徳田憲幸(とくだ・けんこう) 
1954年、鹿児島生まれ。
株式会社ジェック(総合社員教育)へ入社後、営業及び管理職、インストラクター職を経験し、2005年3月16日研修講師ならびにキャリアコンサルタントとして独立。
20代の多彩な仕事経験(製造、接客、企画、起業及び失敗、3業種セールス経験等)、個人対象、法人対象の営業経験、コンサルティング経験などから、幅広い階層・テーマの研修を担当。自らの様々な経験を糧に実践と理論の両面を大事に、よりよき生き方の豊かな産業人の育成支援を志し、一方通行で教えるのではなく双方向対話で気づきを得られる講義形式を得意とする。
松下幸之助やドラッカーの経営や人間観に対する造詣が深い。

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