ビジネスマナーは変化する【コラム】
2015年2月 5日更新
ビジネスマナーは、時代とともに、たとえばオフィスの環境によっても大きく変わっていくもの――DVD-R『[改訂版]信用を高める ビジネスマナーチェック&実践!』の制作を担当したPHP研究所企画制作部課長 林順一のコラムです。
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以前、私がビジネスマナーに関する映像教材制作を担当したときは、「ビジネスマナーは普遍性の高いもの」というイメージがありました。もちろん社風や地域性、業界の違いなどによって独自色が強くなりますし、指導する先生方によって解釈に細かな差異は生じますが、「最低限これだけは押さえておかなければならない」という視点でとらえた場合、それほど極端な差はないと考えていました。
しかし、今回、あらためてDVD『信用を高める ビジネスマナーチェック&実践』の改訂版について制作を手がけてみると、当初考えていたよりも変化が大きいことをあらためて実感しました。
たとえば、オフィスの環境です。旧版の制作当時を見てみると、パソコンは1人1台ではなく、共用のパソコンという設定になっています。当然のことながら、ビジネスマナーでは「共用のパソコンのデスクまわりをきれいに」とか「ファイルを勝手に削除しない」といった内容になっています。もちろん現在も共用のパソコンを使用しているケースはありますが、基本は1人1台です。
また、携帯電話のマナーを取り上げてみれば、旧版では「ビジネスにふさわしくない着メロ」や「社用の携帯に過剰なアクセサリー」といった事例が盛り込まれていました。現在、スマートフォンやタブレットの導入が進んでいる中では、隔世の感があるといってもよいでしょう。
もちろん電話応対や来客応対など、それほど大きな変化はないものもありますが、服装や勤務形態の変化によって、ビジネスマナーも少しずつ変化しているのは間違いないように思います。
たとえば、先ほどの例でいえば、大手の一部ではBYOD(Bring Your Own Device)が進んでいる職場もあります。わかりやすくいえば、会社支給の端末を使用するのではなく、個人所有の端末を職場に持ち込んで仕事をするということですが、セキュリティ面でも大きな変化ですが、ビジネスマナーの面でもそうした場面でどのようになるのか、個人的にも大いに関心のあるところです。
また、携帯電話にもいわゆるガラケーとスマートフォンがありますが、会社がどのようにこれらのツールを利用していくのか、社内の情報共有やセキュリティをどうしていくのか、今後ますます気にかかるところです。
ビジネスマナーが変化するということは、教育内容や教材も変化していかなければなりません。今回の改訂版はその一部ではありますが、今後も継続して内容を見直し、末永くご活用いただける作品づくりを続けていきたいと考えております。
PHP研究所 企画制作部課長 林順一
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