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係長に必要な3つの能力とは?

係長に必要な3つの能力とは?

(2017年6月30日更新)

 
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係長職に求められる役割・能力は多岐に渡ります。人材開発を担当される立場の方は、係長職のどのような「能力」を開発していくべきなのでしょうか。

様々な考え方や切り口がありますが、ここでは「チームプレイヤーとしての実務能力」「部下育成能力」「上司と部下、関係部門との連携能力」の3つの観点から考えてみたいと思います。

 

チームプレイヤーとしての実務能力

係長職になると、当然周囲からの見られ方や期待される内容も変わってきます。実務面では、今まで体験してこなかったような他部門からの依頼や交渉ごと、部下後輩からの報告・連絡・相談などの機会が増えるため、自分自身の行動管理など、仕事の効率をより一層高めることが重要になってきます。

そのためにも係長職のメンバーに対して、日頃から仕事の優先順位付けをする習慣を持たせることが肝要です。例えば、突発的なクレームやトラブルなどの重要かつ緊急な仕事は、最優先で対処し、確実に成果を担保する。進め方がわかっている業務は、権限委譲を進めて、できるだけ部下後輩に任せる、あるいは、多少クオリティを落としたとしても大きな問題が起きない資料の作成などは効率的に済ませて時間を確保する。重要でも緊急でもないと思われる仕事は、思い切って一旦手放してみる、あるいは意図的に放置する。このような取り組みによって、“仕事のスペース”を少しでも増やし、より本質的な課題に時間をかけて取り組むことで、チーム全体の生産性を向上することが可能になります。

 

部下育成能力

係長職は、プレイヤーとして成果を挙げることはもちろん、チームをリードする役割が加わります。“いかに部下後輩の保有能力を高めつつ発揮能力を伸ばし、チームとして成果を挙げるのか”、つまり後継者育成が最重要ミッションであることを常に意識させることが重要です。松下幸之助は「任せて任せず」という言葉を残しています。「実行責任」を部下に与えて、本人の自主性に磨きをかける一方、「結果責任」は自身が持つというスタンスを表しています。結果に対する責任はこちらが持つわけですから、放置することなく、進捗を報告させる、あわせて、部下に場面場面で問いかけることを通して仕事のプロセスやアイデアを言葉にさせることも、チーム力の強化を促進します。

 

上司と部下、関係部門との連携能力

より多くのメンバーを巻き込んで、チームで成果を挙げるためにも、リーダーシップ、フォロワーシップ、パートナーシップをバランス良く発揮することが求められます。組織の方針や戦略をわかりやすく部下に伝える、現場の状況を分析し上位職に提言する、あるいは、なんでも個人や自チームだけで完結しようとせず、必要に応じて関係部門に働きかけて巻き込む、など、組織における“潤滑油”の働きをすることが求められます。

研修でお会いする受講者の話を聞くと、ほとんどの方が次のような意見を持っています。それは、「課長(管理職)のような権限を与えられていないにもかかわらず、チームをリードすることが役割として求められている。いったいどこまで自分が前に出てよいのかが曖昧でよくわからない」と日々モヤモヤしていると言うのです。思い起こせば、私自身も同様のポジションで仕事をしていた時期に、やはり同じような悩みを持ったものでした。多くの問題は組織と組織の“間”で起きます。そのため、係長職が“私の担当はここまで”と線引きをしてしまうと、あっという間にチーム力が低下し、さまざまな弊害が起きること、より上位職のポジションから見ると、(良い意味で)周囲に起きていることに好奇心を持って、首を突っ込んで関わるような人材が、結果として“アテになる”、すなわち“次を任すべき存在”になり得ること、「あなたが前に出ていいんだよ」ということをメッセージとしてお伝えしています。

課長職、部長職など上位職の視座に立って、俯瞰的にものごとを考える習慣を持たせつつ、“のりしろ”を持って職務に取り組むことが、自身の成長につながることを様々な場面で伝えていただくとよいでしょう。

 

係長研修

 


 

北川智章 (きたがわ・ともあき)
人材育成コンサルタント。
1989年、キヤノン販売株式会社(現キヤノンマーケティングジャパン株式会社)に入社。エリアセールスを経て、民間大手企業のアカウント営業を担当。顧客の取引先満足度調査第1位を獲得したことをはじめ、多くの大型案件を獲得。1996年から人材育成事業に携わる。研修トレーナー、コンテンツ開発リーダー、研修企画プランナーを歴任し、その後、人材開発コンサルティング業務に従事。2009年、ビジネスソリューションカンパニーの人材育成事業責任者に就任。カンパニー人材像の策定、若手中長期育成計画、世代別・階層別プログラム、メンター制度などを企画・推進する。2013年、人材育成コンサルタントとして独立。現在、PHPゼミナール講師、パフォーマンスデザイン・コンサルティング合同会社 代表。
 

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