課長職にマネジメントの革新を!
RSS

結果を出すリーダーを育てる方法とは?

結果を出すリーダーを育てる方法とは?

(2020年2月17日更新)

 
  • はてなブックマーク
  • Yahoo!ブックマーク

リーダーのあり方が職場全体に大きな影響を及ぼすことが、経営学の研究からも明らかになっています。では、どうすれば結果を出すリーダーを育てることができるのでしょうか。

 

そもそも「強い現場」とは?

時間と費用をかけて社員教育を行っても、それが必ずしも業績アップに結びついていないことがあります。そうした企業の場合、集合研修や通信教育、eラーニング等の内容が個人の能力開発に偏っていて、職場全体の風土改革にまで至っていないという状況が考えられます。そのため、社員教育の効果が限定的になっている可能性があるのです。

大事なのは、個人の成長はもちろん、個を生かしながら、同時にチーム力も高めて、実際に業績を上げられる「強い現場」をつくることです。それを実現するためには、まず「強い現場をつくれるリーダー」を育てなければなりません。強い現場をつくるリーダーが育てば、現場力が高まります。現場力が高まれば、結果として会社全体の成長につながるはずです。

ここで言う「強い現場」とは、「メンバー全員がやる気と主体性をもって活動し、各自の個性と能力が存分に発揮され、それがある方向に向かって結集されて前進し続けている現場」のことであり、「現場力」とは、「現場で望ましい結果を出し続ける力」を意味します。

 

過去のデータよりも現場の肌感覚が重要

昨今、「現場」や「現場力」について、経営トップが言及することが多くなってきています。そこで考えておきたいのが、なぜ現場が大切なのかということです。

その理由は、変化の激しい現代の経営環境のもとでは、「過去のデータ」を分析しても将来を見通すことが難しくなってきたからです。今、必要なのは、目の前で起きている現実を見て、聞いて、そこから将来の展望を描くこと。「神は現場に宿る」ということばのとおり、問題を乗り越える知恵や事業を発展させるカギが満ちあふれているのが現場なのです。

インターネットでさまざまな情報が得られる現代においても、現場に出向き、五感を通してつかんだ情報や直感には大きな価値があります。現場では人から生の声を聴くこともできます。また相手に熱意を伝えることも、会話を通して信頼関係を築くこともできます。インターネットだけに頼らず、あるいは電子メールのやり取りだけにとどまらず、現場で直接相手と対面し、生きた情報を得て、それをビジネスに活かすことが大切です。良好な人間関係が構築できれば、いっそう有益な情報と協力が得られるようになるはずです。

 

強い現場をつくるリーダーになるための「5つの原則」

 PHP通信ゼミナール『“強い現場をつくるリーダー”になるための5つの原則』には、強い現場をつくるための要諦として、次の「5つの原則」が挙げられています。

 

【5つの原則】

第1の原則:使命を正しく認識すること

第2の原則:素直な心になること

第3の原則:人間観をもつこと

第4の原則:自然の理法に従うこと

第5の原則:自主責任経営を心がけること

 

これは、パナソニックグループの創業者でありPHP研究所の創設者でもある松下幸之助氏の思想・哲学を整理しなおしたうえで、新たな解釈を加え、現代社会を生きる個と組織の力が最大限に発揮される知恵として体系化したものだそうです。

5つの原則

一つひとつの原則については、次回以降の記事で詳しく紹介いたしますが、企業のリーダー育成において、これら「5つの原則」をしっかりと身につけさせ、全人的な成長を図ることで、大きな成果が得られるようになるそうです。

 

では、なぜ「5つの原則」が業績アップにつながるのでしょうか。先述のテキストでは、次のように説明されています。

職場風土改革

まず、【第1の原則】「使命を正しく認識すること」で職場のあるべき姿を明確にし、そのうえで【第2の原則】「素直な心になること」において職場の現状を整理すると、あるべき姿と現状とのあいだにギャップが存在していることが見えてきます。

そのギャップを埋めるための課題を設定するのが、【第3の原則】と【第4の原則】です。【第3の原則】「人間観をもつこと」で、肯定的な人間観をもつことによってメンバーのやる気と潜在能力を引き出し、【第4の原則】「自然の理法に従うこと」において職場を強くするための凡事徹底、いいかえれば「当たり前のことを徹底して実践すること」レベルの課題を設定します。

そして、【第5の原則】「自主責任経営を心がけること」では、自職場を確実に強くすべく、他に依存することなくみずからの意思で課題をやり抜く覚悟を固めていただきます。

 

まずは目標を掲げる

繰り返しになりますが、現場のリーダーが現状を認識し、(必要な協力関係を除いて)他者に依存せず、人材を生かしながら、覚悟をもって、やるべきことを着実にやり続ければ、おのずから「あるべき姿」に近づいていくということです。もちろんその結果として、数字も上がっていくことになります。

まずは、これら「5つの原則」に対して、それぞれ自社の課題と特徴をあてはめ、具体的な目標を掲げることが重要になります。その具体的な目標を一つひとつ、使命感をもって確実に達成していく強い意志がリーダーには求められます。

このようなリーダーが育ち、チームを牽引するようになれば、徐々に「強い現場」が形成されていくでしょう。

 

次回から、引き続きテキストに沿って具体的な内容をご紹介していきます。

 

松下幸之助のマネジメントに学ぶ5つの原則

 


 

森末祐二(もりすえ・ゆうじ)

フリーランスライター。昭和39年11月生まれ。大学卒業後、印刷会社に就職して営業職を経験。平成5年に編集プロダクションに移ってライティング・書籍編集の実績を積み、平成8年にライターとして独立。「編集創房・森末企画」を立ち上げる。以来、雑誌の記事作成、取材、書籍の原稿作成・編集協力を主に手がけ、多数の書籍制作に携わってきた。著書に『ホンカク読本~ライター直伝!超実践的文章講座~』がある。


リーダー・管理職研修 最新記事

メールマガジン

更新情報をメルマガで!ご登録はこちらからどうぞ