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一流の上司は周りへの感謝を忘れない

2015年8月 4日更新

一流の上司は周りへの感謝を忘れない

一流の上司ほど周りへの配慮と感謝を大事にし、自分のおごりを恐れます。インバスケット・コンサルタント第一人者・鳥原隆志氏の新刊『何が起こっても一瞬で対処できる上司が使う50のキーワード』から転載でご紹介します。

上司になったときにあなたは何を感じ、何を大切にしようと思いましたか? 実は私たちはその仕事を始める前に一番大事なものを答えとして持っています。新任管理者研修のときに彼らが大事にしているものを聞くと、自分はすでに失ってしまったことに気がつきます。
新任管理者の彼らは、「責任を持って部署を守ります」「メンバーと一緒に楽しく仕事をします」「会社に新しい風を吹き込みたいです」と目を輝かせて言います。責任範囲を与えられた心地よさや、自分の初めての部下を想う気持ち。会社を変えたいという情熱、なくしてしまったというより、どこか奥に行ってしまう感覚を私は彼らから教えてもらいます。

ただ、残念なことに数年後彼らと再び管理者研修で会うと、数年前に自らが大事にしていたものを失っている方が8割以上います。そこで、研修では3年後の自分に向けてメッセージを書いてもらうなど、せっかく持っている大事なものを取り戻すプログラムも入れているほどです。
中でもベテランと呼ばれるようになったり、調子のよいときこそ忘れてしまうのが、周囲に支えられているという感謝の念です。自分自身が業績のほとんどを出していると豪語する人は、周りで支えてくれている人への感謝をなくしてしまい、自分しか見えなくなっています。

そのような二流の上司に成り下がってはいけません。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉がある通り、一流の上司ほど周りへの感謝を忘れません。特に調子のよいときほど、自分ではなく周りへの配慮と感謝を大事にし、自分のおごりを恐れます。感謝という言葉を思い出せば、あなたを助けてくれている方や部下、陰で支えてくれている方などを思い浮かべるはずです。しかし、おごりが出てくるとそれが見えなくなります。

私たちは上司職に就いた瞬間からいろいろなことをする一方で、いろいろなものを忘れてしまいます。しかし、忘れたものも思い出せば取り戻すことも増えます。上司になればなるほど、忘れてはいけないものを大事にするべきなのです。
うまくいっているときや、仕事が順調なとき、自分が頑張っていると思ったときに、周りから支えられていることを思い出すとよいでしょう。

【著者紹介】
鳥原隆志 (とりはら・たかし)
株式会社インバスケット研究所 代表取締役。インバスケット・コンサルタント。CDA(キャリアカウンセラー)。大手流通業にて、家具やワイン、精肉などさまざまな販売部門を経験し、スーパーバイザー(店舗指導員)として店舗指導や問題解決業務に従事する。その経験と問題解決スキルを活かし、株式会社インバスケット研究所を設立。これまでに作成したインバスケット問題はゆうに腰の高さを超える。現在、日本のインバスケット・コンサルタント第一人者として、国内だけでなく海外でも活動中。個人向けカウンセリングサービスも行っている。著書に、『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』『入社2年目のインバスケット思考』『人を動かす人柄力が3倍になるインバスケット思考』(以上、WAVE出版)、『たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく』(KADOKAWA/中経出版BC)、『仕事は8割捨てていい』(大和出版)などがある。

『何が起こっても一瞬で対処できる上司が使う50のキーワード』

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