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担当課長のやる気を引き出し、高めるには?

担当課長のやる気を引き出し、高めるには?

(2015年9月30日更新)

 
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担当課長とは、部下をもたず組織の業績責任はないものの課長相当の処遇をされている人のことです。ここでは、担当課長のやる気を高め、引き出すための方法を考えます。

 

部下なしの担当課長の実態

最近、担当課長という肩書をよく見かけるようになりました。担当課長は課長とは違い、部下を持たない課長を指します。担当課長、専門課長、専任課長、課長待遇など呼称・肩書は企業によってさまざまです。人間性やマネジメント力から見て課長を任せることができないが、高い専門能力を持っており、その専門性を生かした特定の職務だけをしてほしいということで生まれたポストです。

一般的に、課長と同等の処遇をするのですが、ラインから外されたというイメージは否めません。課長になれない人のほとんどはモチベーションが下がり、その影響が組織全体のモチベーションを下げているのが実態です。そうなると担当課長は「お荷物課長」となり、リストラの憂き目にあいます。

現在、部下のいる課長であっても、次長・部長に昇進しない限り、いずれ担当課長になる運命にあります。役職定年制を設けている企業では、自動的に課長のポストを外されて担当課長になります。また、定年を過ぎて一旦退職して嘱託として再雇用された際に担当課長になる場合もあります。役割が退職前と同じであるにもかかわらず、給料が激減するため、モチベーションもその分大幅に低下します。

 

担当課長の処遇

担当課長は、業績責任や部下指導を担う課長と比べて、仕事量も責任も軽いと言わざるを得ません。待遇に関しては、課長ほど良くなくてもほぼ課長相当の給料が支払われています。役割に見合わないということで、2割くらいカットされている場合もあります。

一方、担当課長というポストは、個人の業績責任は厳しく問われるものの、ストレスのかかる組織マネジメントをすることなく好きな仕事だけに専念できるので、考え方によっては定年までの気楽なポジションといえます。しかし、そのような待遇に甘んじている担当課長は、個人の業績で貢献しない限り、真っ先にリストラ候補に挙げられます。

担当課長はシンプルに業績への貢献度で評価されます。職務に必要な専門性やプロのスキルを持っていれば、プレイヤーとして評価されます。ただし、ラインの課長ほど評価はされることはありません。

担当課長のモチベーションを維持・向上していくためには、業績目標に対して、どれほどのパフォーマンスを上げたかきちんと目標管理することが大切です。ライン課長以上に評価されるためには、目標を大幅に超える結果を出すことが必要です。

 

担当課長のやる気の高め方

出世の芽が断たれた担当課長の気持ちを考えたことがあるでしょうか? 担当課長になるのは、一般的に自己主張ができない遠慮気味な人や部下を持つことにストレスを感じる人、仕事をまじめにコツコツこなす職人的気質の人が多いようです。

ラインの第一線から外れたとはいえ、そうした人間性やキャリアまで否定してはいけません。経営や人事の視点から配慮すべきことは、「重要な役割を任されている」「ここに居場所がある」など、存在価値を認める働きかけを定期的に行なうことです。そうすることで、ラインの課長の立場を理解して、うまく協働できるプレイヤーになる可能性が高くなります。時間的・精神的に余裕があるので、会社の状況を客観的に把握でき、現場の当事者が見えない問題に気づくこともあるでしょう。利害関係がない立場で相談に乗ったり、提案やアドバイスをしたり、さらにはライン課長の手の回らない部分をサポートすることで、組織に貢献できます。このように、担当課長が、サポーターとして周囲を支援したことを、評価することも検討すべきでしょう。

 

ラインを外れた担当課長のやる気が低下し、その影響が組織全体に悪影響を及ぼすといった事態を避けるためにも、経営や人事の視点から対策をとっていきたいものです。

 

課長研修

 


 

 

【著者プロフィール】

茅切伸明(かやきり・のぶあき)

株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 

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