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現場リーダーの「熱意」を育むには?

2017年8月 1日更新

現場リーダーの「熱意」を育むには?

仕事の成果を出す場所をすべて“現場”と考えると、係長職は「現場を動かすリーダー」としての役割を担っているといえます。そして、現場リーダーに何よりも求められるのが、仕事に対する「熱意」です。

現場のリーダーだからといって、知識、スキル、能力、すべての点で部下より秀でている必要はありません。なぜなら、自分よりすぐれた部下の力を引き出すことができれば、成果をあげることができるからです。しかし、熱意だけは部下の誰にも負けない強いものをもっていなければなりません。リーダーの強い熱意こそが、人と組織を本気にする力になりうるのです。

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誰にも負けない熱意を高める

さて、「あなたは熱意を持っていますか?」と係長クラスの皆さんに聞いてみると、ほとんどの方が「大丈夫、自分はしっかりと熱意をもって仕事をしているよ」と回答します。
しかし、それは人を動かすほどの熱意なのでしょうか。
係長職は現場のリーダーとして、部下のだれにも負けない強い熱意が必要です。なぜならそれこそが、人と組織を本気にする力になりうるからです。「ほどほど」では、部下に見透かされてしまうのです。

人間の感情は連鎖するものです。
たとえば、熱意あふれる人や映画・本などにふれると、自分の心も熱意にあふれませんか? これはとても重要なことです。

では、あなたの周りに熱意を感じる人はいますか?
企業であれば創業者やマネージャーの思い、自治体であれば首長の熱い思いに触れることもひとつです。
内部研修でそのような熱い思いの人の講話を聴く場を作ってもよいでしょう。そしてもちろん、自組織の外にも熱い思いを感じる場はたくさんあります。スポーツでもよいでしょうし、芸術作品でもよいでしょう。視野を広く、関心を持って周囲を見ることで、ポジティブな刺激を受けることが大切なのです。
もちろん逆に、無気力さや中途半端な取り組みも現場に連鎖します。
まさに、現場リーダーである係長職のあり方が問われていると言えるでしょう。

自主責任意識を育む

係長職に強い熱意をもってもらうためには、「自主責任意識」を育むことも必要でしょう。
「自主責任意識」とは、自らの意志と創意工夫で目標達成のために力を尽くし、「結果に対する責任は自分にあるのだ」と自覚することです。「自営業者の感覚」とも言えるかもしれませんね。
では、どうしたら自主責任意識を高めることができるでしょうか。

そのためには、たとえば
(1)与えられた仕事一つに対しても、「これは自分の事業である」という意識をもつ
(2)自主責任意識の強い人の言動をベンチマークする
(3)自責(うまくいかない原因は自分にある、という考え方)のスタンスで発想する
といったことが役に立ちます。

このような取り組みから強い熱意が生まれ、それが現場を変えたり上司を動かしたりする力になっていくのです。

フォロワーシップの発揮を

係長職には「リーダーシップ」だけではなく、「フォロワーシップ」や「パートナーシップ(メンバーや他のフォロワーとの間に「協働」を生み出す力)」も求められます。
ここでは「フォロワーシップ」について考えてみましょう。フォロワーシップとは、「上司を補佐し、”共同責任者”として支える力」のことです。
具体的には、3つの機能が考えられます。

(1)補佐・代行
目的・目標・方針を共有し、「上司の分身」として率先して行動すること。上司の足らざるを補う機能。

(2)調整・翻訳
上司とメンバーのパイプ役として、双方の意思疎通の円滑化を図ること。的確な報連相により上司を助ける機能。

(3)軌道修正
決して言いなりにならず、上司を正しく導くこと。提言・諫言・直言をおこなう機能。

このうち、(3)が苦手な人も多いかと思います。しかし、この(3)こそ、強い熱意や本気の思いが求められると言えるでしょう。
上司が絶対的に正しいわけではありません。上司は、それぞれのリアルな現場が、係長職ほどには見えていません。だからこそ、現場を知る係長職がしっかりと現実を踏まえた提案や提言をすべきなのです。これを「上司が言うから……」とあきらめてしまったら、何も変わらないでしょう。

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潮田、滋彦(うしおだ・しげひこ)
大手エンジニアリング会社で営業職を担当後、人材開発の道へ。第一線の講師として28年以上のキャリアを持つ。PHPの活動には2001年から参画。参加型の研修はお客様からの評価が高く、リピート率も非常に高い。著書多数。

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