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リーダーシップに必要な4つの要素とは?

リーダーシップに必要な4つの要素とは?

(2019年6月26日更新)

 
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若手社員のうちからリーダーシップを習得するうえで大切なのは、リーダーシップ行動に必要な四要素を知り、それを意識しながら行動して経験を積むことです。

 

リーダーシップに必要な四要素とは

前回、「若手社員にリーダーシップを教育する意義とは?」では、リーダーシップの定義を見直すとともに、若手社員にこそリーダーシップ教育が必要であること、「率先垂範」というリーダーシップ行動の大切さなどについて述べました。引き続き、PHP通信ゼミナール『若手社員のためのリーダーシップコース』を参考にしながら、リーダーシップを身につけていく方法について考えていきましょう。

リーダーシップ行動を行うためには、次の4つの要素が必要とされています。

 

 

リーダーシップの四要素

この4つの要素のうち、「リーダーシップの基礎理解」とは、前回ご紹介したようなリーダーシップについての新しい考え方を知り、これをよく理解しておくことです。例えば、リーダーシップはカリスマ性を持った一部の人だけでなくメンバー全員で発揮していくものだ、という発想のもとで、具体的にどのようなリーダーシップ行動をとればいいのかを考えていきます。

次に「自己理解」とは、自分のキャラクターや得手不得手を理解したうえで、「自分らしいリーダーシップ」を発揮していくということです。話術に長けていたらそれを活かし、地道な作業が得意ならそれを活かしたリーダーシップ行動を心がけます。

また、「市民性・倫理性」とは、一つひとつのリーダーシップ行動が、社会やコミュニティの利益につながる「市民性」を有するとともに、自分だけの利益を優先しない「倫理性」も備えている、という意味です。この姿勢がともなっていなければ、その行動は真によい結果をもたらすことができません。

最後に「専門知識・スキル」がしっかりと備わっていたら、その分野・領域においてより効果的なリーダーシップ行動をとることができます。

これら4つの要素がそろったとき、理想的なリーダーシップ行動をとることが可能となり、チームによい影響が与えられるようになります。

 

リーダーシップ行動の経験を積む

リーダーシップを高めていくためには、「リーダーシップ行動をとる経験を積む」ことが不可欠です。リーダーシップの理論について自己学習したり、研修で習ったり、トレーニングを行うことも大切ですが、それよりも1回の経験によって人は多くを学びます。さらに複数回経験することによって、その人のリーダーシップは一気に向上していくものです。例えば率先垂範のお話で例示した「会議で率先して発言する」というリーダーシップ行動も、社員研修の場で説明を聞くだけでは不十分です。現実の会議の場で、実際にその人が率先して発言する「経験」を通して、初めて「率先垂範」というリーダーシップ行動が体得できるわけです。

 

「経験学習サイクル」を回してリーダーシップ行動を定着させる

リーダーシップ行動を実際の仕事の中で経験しながら、それをあとで「振り返る」ことによって、何らかの教訓を得て、次の行動に生かしていくことも重要です。同書を参考にしながら、このプロセスを整理しておきたいと思います。

 

(1)経験する

「自らのスキルを高める努力をする」「会議で率先して発言する」「困っているメンバーを助ける」「目標達成のための具体的なスケジュールをつくる」といったリーダーシップ行動を実際に行って経験を積む。

 

(2)振り返る

自分の経験を自分で分析し、よかったところ、改善すべきところを見つける。改善すべきところを見つけたら、なぜそうなったのか、原因が判明するまでしっかりと考える。その際、一人で振り返るだけでなく、経験したことを他者に話したり、他者から評価してもらったりするのも効果的である。

 

(3)教訓を引き出す

うまくいったリーダーシップ行動、うまくいかなかったリーダーシップ行動を振り返り、そこから次に生かせる教訓を導き出す。それをもとに「自分流のマニュアル」をつくる。文字にして記録することで、より客観的に検討できるようになる。

 

(4)新しい状況へ応用する

「自分流のマニュアル」に基づいて、さらにリーダーシップ行動を繰り返し、本当に通用するものかどうかを自分で証明する。そうして自分自身のリーダーシップを育てていく。

 

この(1)から(4)までのプロセスを、PDCAサイクルを回すように繰り返すことで、その人のリーダーとしてのスキルは向上し、普段からごく当たり前のようにリーダーシップ行動がとれるようになっていきます。これを組織行動学者のD.コルブは「経験学習サイクル」と呼んでいます。

 

リーダーシップ教育や現場での指導を通して、若手社員にこうしたサイクルを習慣として植えつけることが非常に重要です。これが会社全体の常識になれば、全社員の強力なリーダーシップによって、より強い組織をつくっていけるようになるでしょう。

 


 

※本記事はPHP通信ゼミナール『若手社員のためのリーダーシップコース』を抜粋・編集して制作しました。舘野泰一氏監修の若手社員向けリーダーシップ開発研修や通信ゼミナールは下のボタンをクリックしてご覧ください。

 

若手社員のためのリーダーシップ開発研修

 


 

森末祐二(もりすえ・ゆうじ)

フリーランスライター。昭和39年11月生まれ。大学卒業後、印刷会社に就職して営業職を経験。平成5年に編集プロダクションに移ってライティング・書籍編集の実績を積み、平成8年にライターとして独立。「編集創房・森末企画」を立ち上げる。以来、雑誌の記事作成、取材、書籍の原稿作成・編集協力を主に手がけ、多数の書籍制作に携わってきた。著書に『ホンカク読本~ライター直伝!超実践的文章講座~』がある。


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