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虫瞰と鳥瞰~視点を変えて物事を見る

虫瞰と鳥瞰~視点を変えて物事を見る

(2018年12月25日更新)

 
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「虫の目で見る」あるいは「鳥の目で見る」という言葉があります。「一段高い視点」で状況を見るとき、今までの仕事の進め方では見えていなかった、報連相の重要性・緊急性・連絡の必要範囲・順序、などが見えてきます。

そして仕事ができる人は、一段高い視点だけでなく、関連部署からの視点、一段低い視点(部下や後輩の視点)、さらにはお客様・仕入先・取引先・地域社会の人々といった外側からの視点で、自分の言動であったり自部門の役割を見ています。

 

「一段高い視点」とは、上司の視点で見るということ

同じ状況を一段高い上司の視点で見ますと、今までとは違う風景が見えます。つまり上司と部下とでは同じ風景を見ていないということです。

「虫瞰(ちゅうかん)」という言葉がありますね。近くの物事を見るときの視点として、虫の視線を意味する言葉です。その虫瞰に対して、「鳥瞰(ちょうかん)」という言葉があります。空を飛ぶ鳥の視点で、上空から広く風景を見下ろした視点のことです。

仕事には重要性や緊急性というものがありますが、その重要性・緊急性にしてみても、部下の視点からみた重要性・緊急性と上司の視点からみたそれは、必ずしも一致しません。

部下の側が、些細なことだと思っても上司の側から見ますと、「そういう情報こそ大事なのだ、それが重要情報なのだ」ということがあります。

現状のその段階では、その情報は些細なことのように見えるかもしれないが、それが拡大していくと、後々大きな問題に発展する恐れがあるから、兆候が出た段階で手を打っていきたい。上司とすれば、大問題になるまえに連絡して欲しい。一段高い視点で見ると、このようなことが見えてきます。

「一段高い視点」のことだけではありません。「一段低い視点」(部下や後輩の視点)からその状況や自分を見る、また「横の視点」(同僚や、関連部署の視点)からも自職場や自分のやっていることを見ることのできる人がいます。さらに、お客様、仕入れ先、協力会社、地域社会、といった「外部の視点」でその状況と自分を見ることができる人もいます。自分自身を含めた全体状況を見ることのできる人です。

 

どうすれば視点の違いに気がつけるようになるのか

難しい問題ではありますが、これも報連相(情報の共有化)が大切です。自分が上司の立場であれば、部下に対してただ単に仕事の指示・命令をするだけでなく、その仕事の意味や目的を合わせて伝える。上司としての考え・方針・真意や、上司として「してもらえると助かる報連相」「されると困る報連相」などを具体的に、そして繰り返し伝えているかどうかです。

部下の立場であれば、その逆で日常の上司に対して自ら積極的に仕事の意味や目的を確認しているか。上司の考え・方針・真意や、上司として「助かる報連相」「困る報連相」などを具体的に確認しているかどうかです。

報連相や情報の共有化を常日頃から考えて動いている人でなければ、上司であれ部下であれ、基本的には「伝えてくれない」し「確認に来てくれない」ものです。してくれない相手に対して自分はどの様な姿勢でありたいかが問われます。

 

自分の視点は知らず知らずのうちに固定化されていく

社会人となって経験の浅い人は、その未熟さから自分の視点が固定化しがちです。しかし、だんだんと経験が長くなってきますと、これもまた自分の視点が固定化しがちです。極端になりますと、頑なといっていいほど、自分の方からしか物事を見ようとしない人もみかけます。自分の視点に固執・執着してしまっているのです。

もちろん、他者に寄り添って他者の目線(方向)からでも見ることのできる柔軟な視点の持ち主も、世の中にはたくさんおられます。少なくとも、自分の見方・考え方の他に、違う見方・考え方があり得るということは、心に留めておきたいものです。

人は誰でも、相手と同じかあるいは類似の体験をしていない場合には、「相手に成り代わってその立場に立つ」のは難しいことです。ですが心がけによっては相手に寄り添う立場に身を置き、相手と同じ方向に立つことはできると思います。

自分の方からしか見ることのできない視点の固まった人もいますが、あなたは、いかがでしょうか。

 

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延堂溝壑(えんどう こうがく)

本名、延堂良実(えんどう りょうま)。溝壑は雅号・ペンネーム。一般社団法人日本報連相センター代表。ブライトフィート代表。成長哲学創唱者。主な著書に『成長哲学講話集(1~3巻)』『成長哲学随感録』『成長哲学対談録』(すべてブライトフィート)、『真・報連相で職場が変わる』(共著・新生出版)、通信講座『仕事ができる人の「報連相」実践コース』(PHP研究所) など。

なお、本稿は糸藤正士氏に著作権のある『真・報連相』を、著作権者の承認を得て使用している。


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