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「仕事の意味・目的」を考えさせる~新入社員向け報連相研修のポイント

「仕事の意味・目的」を考えさせる~新入社員向け報連相研修のポイント

(2018年2月15日更新)

 
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新入社員の報連相研修では、仕事の意味や目的を、自分自身で考えてもらうことがポイントになります。報連相が上手な人は、皆共通して「目的思考」を身につけています。

 

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前回の「新入社員に報連相を教える研修ワーク」では、新入社員の報連相研修で伝えておきたい3つの重要ポイントのなかで、「まず、声に出して『発信』する」ことの大切さをお伝えしました。今回は2つ目のポイント「仕事の意味・目的を考える」ことについて解説します。

 

「目的思考」と「手段思考」

報連相が上手な人(仕事の進め方が上手な人)は、皆共通して「目的思考」を身につけています。目的思考とは日本報連相センターがお伝えしている、仕事ができる人の思考法です。

まず、「何のために」という“目的”を明確にして、次にそのための手段・方法を考えるのが目的思考です。反対に、やり方・手段に考えが直行するのは、「手段思考」です。

この報告は「何のため」の報告なのか、目的を自らが明らかにしながら物事をすすめるのが、仕事ができる自立的人間の思考・態度です。(相手が明らかにしてくれないから……というのは依存的人間の思考・態度です)

 

上司の言った通りの事をやらせていると……

そして私はよく、リーダー研修や管理職研修における部下育成のパートで、次のようにお伝えしています。

「部下は、上司の言った通りの事をやらせていると、上司の言った通りの事しかやらなくなり、やがて上司の言った通りの事も出来なくなる」

部下や後輩のいるリーダー・上司の人々の中には、「報連相のやり方をしっかりと教えれば、部下は育つ(仕事の進め方がうまくなる)」と考えている人がいますが、それは部下にただ手段思考を植え付けているにすぎません。

手段思考が身についてしまった部下は、依存的人間になってしまいます。なぜでしょうか。それは、自分で考え工夫することをせず、上司の言われたことや、やり方手段に依存してしまうからです。

 

仕事ができる部下を育てている上司は何をしている?

では、仕事ができる部下を育てている上司は何をしているのでしょうか。それは「部下が、自分の仕事の進め方を自立的に工夫するよう、考えるクセを付けさせている」のです。

そして、そのために一番大切なポイントは、部下が「自分に与えられた仕事の意味・目的を考える」という事なのです。

しかし、上司の側だけが「仕事の意味・目的を考える」ことの大切さを分かっていても、部下自身にその意識がなければあまり効果的ではありません。

新入社員には報連相研修を通して、ぜひとも「自分に与えられた仕事の意味・目的を考える」ことの大切さを実体験していただきたいものです。

 

新入社員に「仕事の意味・目的を考える」ことの大切さを知ってもらうには?

では、どうすれば報連相研修の場で「仕事の意味・目的を考える」ことの大切さを実体験してもらえるのでしょうか。

そのためには、まず新入社員報連相研修そのものが徹底的に「目的」を伝え、考えてもらう場でなければなりません。

具体的には、まず研修の主催者側(会社側)が「報連相研修の目的」をしっかりと明確にし、受講者に発信する必要があります。例えば研修の事前案内などに、

「本研修の目的は、新入社員の報連相として自社がもっとも必要としている『まず、声に出して「発信」する』『仕事の意味・目的を考える』『報連相の4つのステージ』の3つを学んでもらうことです」

と、会社側の研修の実施目的を明記し、伝えることです。

そして、研修の初めにもその目的をしっかりと伝えること。研修そのものが目的思考で進められていることがポイントです。

 

新入社員には「自分なりの受講目的」を考えさせる

そして次に、受講者である新入社員自身にも研修受講の「自分なりの受講目的」を考えてもらうことも必要です。

先ほどの目的はあくまで「会社側の研修の実施目的」でした。しかし、受講者が「『会社に研修を受講しろ』と言われたから……」という受け身の姿勢で、はたしてその受講者は深い学びを得ることはできるでしょうか。

そのような受け身の姿勢が社会では通用しないことは、社会人経験者であれば誰しも理解していることのはずです。

ですので、受講者である新入社員の皆さんには、ぜひとも会社側の研修実施目的ともリンクする「自分なりの研修受講の目的」を考えてもらいたいものです。(図参照)

 

新入社員報連相研修のポイント

さらには、新入社員の報連相研修の進行全般において、たとえば「このワークは〇〇のために実施します」というように、その都度意味や目的を伝え、考えてもらえるような機会を設けて進行すると、受講者の目的思考の実体験はグッと深まります。

 

次回の記事では新入社員の報連相研修で、受講者が『目的思考』をより深く実体験するためのワークについて解説していきます。

 

 

新入社員研修

 

ケーススタディで学ぶ報連相の基本

 


 

延堂溝壑(えんどう こうがく)

本名、延堂良実(えんどう りょうま)。溝壑は雅号・ペンネーム。一般社団法人日本報連相センター代表。ブライトフィート代表。成長哲学創唱者。主な著書に『成長哲学講話集(1~3巻)』『成長哲学随感録』『成長哲学対談録』(すべてブライトフィート)、『真・報連相で職場が変わる』(共著・新生出版)、通信講座『仕事ができる人の「報連相」実践コース』(PHP研究所) など。

なお、本稿は糸藤正士氏に著作権のある『真・報連相』を、著作権者の承認を得て使用している。


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