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新入社員の人たちに知っておいてほしい「自らを成長させる考え方」

新入社員の人たちに知っておいてほしい「自らを成長させる考え方」

(2020年5月28日更新)

 
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新年度に入って早くも2カ月が経過しました。今年は、入社式や導入教育をオンラインでの実施に代替されたり、その後も自宅待機が続いて未だ出社できていない新入社員が多いと思います。

 

よりによって、なぜ自分の入社時期にこういう事態が重なったのかと、否定的にとらえる方も多いと思います。でも困難な状況に立たされた時に、人の成長が加速するという考え方がありますので、逆境を前向きにとらえ、自身の成長につなげる積極性を発揮してほしいものです。本稿ではこれからの職業人生を通じて、自身を成長させるための考え方をご紹介します。

 

エキスパートとプロフェッショナル~2種類の専門家の違い

専門家を意味することばには、「エキスパート」(expert)と「プロフェッショナル」(professional)の2種類があります。いずれも似たような意味を表していますが、両者には大きな違いがあります。

エキスパートとは、高度なスキルと知識をもとに卓越した仕事をする人のことですが、プロフェッショナルとは、そうした技能を活用しながら、相手の問題解決までやり抜くこだわりをもった人のことを指します。つまり、仕事をする上で、だれかのために役に立ちたいという発想があるかないか、それが両者の違いなのです。

これからの長い職業人生を歩む新入社員〜若手社員には、エキスパートではなく、ぜひワンランク上のプロフェッショナルを目指してもらいたいものです。

 

「誰かのために」という発想

そのためには、常に社会や顧客の側に立ってものごとを考える、マーケティングの視点が不可欠です。

「どうすれば、お客さまの抱える課題を解決できるだろうか」

「お客さまの利便性を高めるために自分にできることは何だろうか」

事業部門のお客様とは、もちろん直接的な社外の顧客のことですし、管理部門にとっては社内顧客を意味します。いずれにしても、顧客を意識した仕事の仕方が、その人の成長にとって重要な要素となることは、間違いないことです。人材育成の現場に身を置き、さまざまなビジネスパーソンと接してきましたが、価値ある仕事、大きな仕事をしている人たちに共通しているのは、誰かのために役に立ちたいという思いをもっているということに気づかされます。

 

松下幸之助が提唱した「社員稼業(しゃいんかぎょう)」という考え方

PHP研究所創設者・松下幸之助は、社員と会社の両方を活かす考え方として「社員稼業」という概念を提唱しました。

 

「『社員稼業』という言葉は、あるいは聞きなれない言葉かとも思うが(中略)一言でいうなら、会社に勤める社員のみなさんが、自分は単なる会社の一社員ではなく、社員という独立した事業を営む主人公であり経営者である、自分は社員稼業の店主である、というように考えてみてはどうか、ということである。(中略)

自分が社員稼業の店主であるとなれば、上役も同僚も後輩も、みんなわが店のお得意でありお客さんである。そうすると、そのお客さんに対し、サービスも必要であろう。第一、商品を買っていただかなくてはならない。創意工夫をこらした提案を、誠意を持って売り込みに行く。用いられたとなれば、わが店、わが稼業は発展していくわけである。その発展は自分だけでなく、社内に及び、さらには世の中に広がっていく。だからこの社員稼業に徹することは、自分のためにも、会社のためにも、社会のためにもなるわけである」 『社員稼業』松下幸之助著(PHP研究所)

 

形の上では、企業に雇われているかもしれないけれども、心意気としては「自分が経営者なのだ」と考え、自分以外のお客さまに何ができるか、もっと喜んでもらうためには、どんな専門性を磨き高めなければいけないか、そんな発想に立って仕事をすれば、やりがい・働き甲斐を感じつつ、自身の成長が加速するのではないでしょうか。

困難な時代に社会人のスタートを切った、今年の新入社員に贈りたいメッセージです。

 

 


 

PHP研究所では、新入社員教育はもちろん、受け入れ側のメンター・上司・研修講師の教育に、今すぐ使える実践的な内容の教材を多数ご用意しています。

 

新入社員教育


 
的場正晃(まとば・まさあき)
PHP研究所人材開発企画部部長
1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年PHP研究所入社、研修局に配属。以後、一貫して研修事業に携わり、普及、企画、プログラム開発、講師活動に従事。2003年神戸大学大学院経営学研究科でミッション経営の研究を行ないMBA取得。中小企業診断士。

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