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新入社員・若手社員の成長エンジンとなる「3つの仕事」の考え方

新入社員・若手社員の成長エンジンとなる「3つの仕事」の考え方

(2020年7月 8日更新)

 
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昨今の人材開発の世界では、「人は経験を通じて成長する」という考え方が主流になっています。ただし、経験さえすれば自動的に成長するということでもありません。

日々の仕事にどう向き合い、そこから何を引き出すか? 本稿では、成長するために必要な仕事観について考えてみたいと思います。


70:20:10の法則

米国のリーダーシップ研究機関『ロミンガー社』が、ハイパフォーマーを対象に「何が成長のきっかけになったか」という調査を実施したところ、「70%が経験、20%が薫陶、10%が研修」であるという結果が明らかになりました。この調査結果が発表されて以来、「70:20:10の法則」が人材開発の世界では主流の考え方になっています。

誰もが慌ただしく日々の仕事に取り組んでいると思いますが、ただ漫然と仕事をしているだけではその人の成長は望みえません。仕事を能動的にとらえ、そこで得られる経験の質を高めることが成長に大きく影響することを理解する必要があります。


仕事には3つの種類がある

そこで、新入(若手)社員の方がたには、仕事には3つの種類があることを教え、自分は今どの仕事に取り組んでいるかを自覚させるような指導が求められます。では、3つの仕事とは具体的に何を指すのでしょうか。


1.「やるべき仕事」

やるべき仕事とは、社員としてその企業に雇用されている以上、果たさなければならない義務がある業務のこと。もし、これをやらなければ、雇用契約違反と見なされ、それ相応の処分が下されるかもしれません。  


2.「与えられた仕事」

与えられた仕事とは、他者から依頼された業務であり、誠実・丁寧・迅速に取り組むことで相手から感謝され、信頼感を高めることにつながります。


3.「創る仕事」

創る仕事とは、職場向上や仕事の成果を高めるために、自分が何をすべきかを考え、自分の意思で創りだす業務のこと。


主体的な仕事の進め方が成長を促進する

新入社員の時期は知識も経験も乏しいので、「やるべき仕事」と「与えられた仕事」に費やす時間が圧倒的に長いでしょう。こうした仕事を数多くこなすことで、基本的な実務能力が磨かれ、責任感や目標達成意欲など、企業人に求められるマインドが醸成されるのです。

しかし、入社2年目以降になると、上記2つの仕事への対処だけではなく「創る仕事」を意識して主体的に行動する姿勢へとワークスタイルを転換させる必要があります。自分で考え行動する地力がついたのに、いつまでも待ちの姿勢・受け身の姿勢に終始していては、課題形成力や問題解決力が鍛えられません。

従って、2年目以降の社員に対しては、事あるごとに「『創る仕事』をやっている?」と問いかけるなどして、自身のワークスタイルを客観視させる必要があります。その上で、「毎月1件以上の提案をする」とか、「業務改善について話し合うチームミーティングを主宰する」といった具体的なアクションを起こすことを上司・先輩が奨励し、自分の意思で仕事を創る人材へ成長できるよう、職場ぐるみで支援していくことが求められるのです。

人の成長と主体者意識の発揮には強い相関関係があります。従って、3つの仕事という観点から「仕事観」について考え、自身のワークスタイルを自己点検させることで、新入(若手)社員の主体性を高め、彼らの成長を後押しすることができるでしょう。



若手社員研修




的場正晃(まとば・まさあき)
PHP研究所人材開発企画部部長
1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年PHP研究所入社、研修局に配属。以後、一貫して研修事業に携わり、普及、企画、プログラム開発、講師活動に従事。2003年神戸大学大学院経営学研究科でミッション経営の研究を行ないMBA取得。中小企業診断士。

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