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結果承認と経過承認

結果承認と経過承認

(2012年5月21日更新)

 
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人を育てるのがうまい人に共通しているのは、「承認」上手だということです。承認は、相手の存在・行動・考えなどを認め支持する行為を意味しますが、「承認上手な人」とは、状況に応じた承認の使い分けができる人のことを指します。

一口に承認と言いますが、相手の出した結果に注目する「結果承認」と、結果を出すまでのプロセス(経過)に注目する「経過承認」の2種類があります。両者の違いは、以下のような具体例で見てみると明確になります。

 

(大きな成果を上げた部下に対して)

「すごい成果だね、さすがだ。ご苦労さん!」  (結果承認)

 

(成果は出てないけれど、努力し続けている部下に対して)

「毎日よくがんばるなあ。この調子で努力すれば必ず成果が出るよ。」  (経過承認)

 

結果承認をされると、モチベーションが上がるでしょうが、良い結果が出たから承認されたと認識していますので、結果だけに意識がとらわれてしまう恐れがあります。一方、経過承認をされると、結果を出すに至るプロセスもしっかり見てもらっているという実感がありますので、いい結果を出すために、いいプロセスをふもうと意識を向けるようになるでしょう。このように、承認にも種類があり、その機能の違いを認識して使い分けることが大切なのです。

 

しかしながら、私たちは日常、無意識的に結果承認ばかりをしがちではないでしょうか。職場で部下が成果を上げた時は、大いに賞賛をしますが、それ以外の時はどうでしょうか。大きな成果を上げてはいないけれども、地道にこつこつ努力している部下がいた時に、そのことに注目し、経過承認できているでしょうか。

 

結果というのは、目につきやすいし、それほどの意識を向けなくても気づきやすいものですが、経過というものは、よほど意識を向けて日々観察しつづけなければ発見できないものです。だからこそ、部下が成果はまだ出せていないけれども、日々努力していることを上司がきちんと発見して承認を与えれば、「上司はそこまで見ていてくれるんだ」と部下を感動させ、この上ない力と勇気を与えることになるのです。

 

部下を持つ立場にある方は、ぜひ観察眼を養い高め、目立たないけれども前向きにがんばっているメンバーの姿勢を発見し積極的に承認して、職場全体のやる気アップにつなげる努力が求められているのではないでしょうか。

 


 

的場正晃 まとばまさあき

 

神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。

現在は㈱PHP研究所 経営理念研究本部 教育研修部 主幹講師。

経済産業大臣認定 中小企業診断士            


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