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中小企業の経営幹部育成――問答型研修による「自分事化」と行動変容

2026年4月22日更新

中小企業の経営幹部育成――問答型研修による「自分事化」と行動変容

「研修が現場で活かされない」「効果が続かない」――その原因は研修転移にあります。中小企業において、次世代の経営幹部を育てる実践的アプローチと、問答型研修の有効性をご紹介します。

中小企業において次世代経営幹部を育てるには?

中小企業において、次世代の経営を担う幹部の育成は重要課題です。しかし、どのように育成するか、ということになると、実は非常に難しい問題なのです。
現状では、一般的なマネジメント研修の効果に対する不信感が根強く見られます。特に人事ご責任者からは「現場のマネジメントに活かされない」「受講者が他人事として捉えてしまう」「効果が持続しない」といった声も聞かれます。

単発的なマネジメント研修の限界――研修転移が進まない構造的要因

特に多くの企業で課題となっているのが「研修転移(Training Transfer)」、すなわち研修で習得した知識・スキルを現場のマネジメント行動へと落とし込み、具体的な成果に結びつけるプロセスです。

現状、多くのマネジメント研修は時間制約の中で設計されるため、知識インプットに偏重しがちであり、かつ単発実施にとどまるケースが少なくありません。その結果、学習内容が実務に接続されず、行動変容や業績へのインパクトが限定的になるという構造的な問題が生じています。

「反復」と「定着」を前提とした設計が成果創出の鍵

人材育成の本質は、知識の獲得にとどまらず、受講者の意思決定や行動様式に変化をもたらし、現場での実践を通じて成果へと転化させる点にあります。特に次世代経営幹部層に対しては、単発型ではなく「反復学習」と「現場実践」を組み合わせた継続的な育成設計が不可欠です。加えて、個人の気づきを組織内で共有・言語化し、共通認識として浸透させることで、初めて組織全体のマネジメント変革へとつながります。研修設計を「イベント」から「プロセス」へと転換することが、持続的な成果創出の鍵となります。

問答型研修の本質――自分事化と視座向上を実現する仕組み

こうした課題に対する解決策として注目されているのが「問答型研修」です。これは、受講者自身の現場課題を題材に、講師や他の受講者との対話を通じて思考を深める手法です。最大の特徴は、受講者が"当事者として考えざるを得ない構造"にあります。

問答型研修の効果

具体的な研修内容としては、事前課題として自らの課題や理想像を言語化し、研修当日に発表します。その内容に対して10〜15分程度の問答を行うことで、以下の効果が生まれます。

  • 自分事化:全員の関心が発表者に集中し、主体的な思考が促されます
  • 思考力向上:多角的な問いにより、視座が引き上がります
  • 実践連動:実際の職場課題を扱うため、即実行につながります

特に重要なのは「高度な問い」ではなく「問い続けること」です。素朴な疑問や具体化の要求が思考を深めるきっかけとなります。このプロセスにより、知識の習得にとどまらず、意思決定力や経営視点の強化につながります。

次世代経営幹部育成の鍵は「経営者意識」への転換

次世代経営幹部に対する問答型研修が目指すのは、管理職から"部門経営者"への意識転換です。多くの中小企業では、幹部層が「与えられた課題をこなす管理者」にとどまっているケースが見受けられます。しかし、持続的な成長には「自ら課題を設定し、変革を推進する経営者意識」が不可欠です。

経営幹部に求められる3つの役割

経営幹部に求められる役割は、以下の3点に集約されます。

  • 成果を上げること
  • 組織を強化すること
  • 新たな価値を創出すること

特に後者2つに十分なリソースを投下できていない場合、組織は中長期的に停滞する可能性があります。問答型研修では、自部門の課題を起点にこれらの役割をどう果たすかを深く考えます。

さらに、研修は「実践→報告→再内省」というサイクルで設計されており、最終的には職場での成果を報告します。この仕組みにより、研修が単なる学習機会ではなく、実務に直結する取り組みへと変わります。

まとめ:中小企業こそ問答型研修の導入を

人材リソースが限られる中小企業においては、幹部一人ひとりの変化が組織全体に大きな影響を与えます。問答型研修は、単なるスキル習得ではなく「思考と行動を変える仕組み」であり、投資対効果の高い育成手法です。

「研修が形骸化している」「現場が変わらない」と感じている企業ほど、従来型からの転換が求められます。幹部の意識が変われば、組織は確実に変わります。その起点として、問答というシンプルかつ本質的な手法は非常に有効です。

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的場正晃(まとば・まさあき)

的場正晃

PHP理念経営研究センター 主席研究員
1990年、株式会社PHP研究所に入社、以来、一貫して、PHPゼミナールの普及、および研修プログラムの開発に取り組む。2001年から2003年まで神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得する。中小企業診断士。 著作に『"強い現場をつくるリーダー"になるための5つの原則』『仕事のやりがいを高め、自律的に成長するための5つの原則』(ともにPHP通信ゼミナール)。

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