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新入社員のやる気を一瞬で奪うひと言、やる気を引き出すひと言

新入社員のやる気を一瞬で奪うひと言、やる気を引き出すひと言

(2016年4月 7日更新)

 
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期待に胸を膨らませて社会人の仲間入りをする新入社員。彼らのやる気を失わせてしまうひと言とは? 茅切伸明氏の解説です。

 

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新入社員研修の立ち合いをするたびに、初々しさを感じて心がリフレッシュされるのは私だけではないと思います。講師が教えることを素直に学び、一生懸命に練習する姿勢には、心打たれるものがあります。初心や基本に立ち返る大切さを、新入社員が私たちに教えてくれているのではないでしょうか。

ところが、この一生懸命にやろうというひたむきさが、ある時から消えてしまうのはなぜでしょうか?

 

新入社員はなぜやる気を失っていくのか?

入社して早々の新入社員は上司・先輩の指示を必死でメモを取り、一生懸命に行動しようと頑張っています。そのひたむきな姿勢を見ると「とても素直でかわいいな」と感じます。一生懸命に頑張る姿を見ていると、上司や先輩も手を差し伸べたくなるものです。

しかし、そのような光景を上司・先輩も最初の1か月くらいは初々しく思っていても、新入社員が失敗を繰り返すとさすがにイライラして感情的に叱ったりすることもあります。新入社員も失敗が続くと、やがて自信をなくし、将来に不安を感じます。そんな時、上司・先輩がどのように声をかけるかがとても重要です。

 

新入社員のやる気を奪うひと言

2015年4月にソニー生命保険株式会社が就職する新入社員500人と、2年目社員500人を対象に、「先輩社会人に言われたら、やる気を奪われてしまうセリフは何か」を聞いた意識調査がありました。上位ベスト5は次のようなセリフです。

 

1位「この仕事向いてないんじゃない?」(36.7%)

2位「ゆとり世代だなぁ」(34.3%)

3位「やる気ある?」(31.9%)

4位「そんなことは常識でしょう」(25.5%)

5位「私が若いころは○○だったのに」(25.3%)

 

ゆとり世代に対して、かなり偏見や誤解をもって見下したセリフです。新入社員の価値観や育った背景を理解しようとしない上司・先輩は、彼らのやる気をどんどん削いでいくのは当然です。

 

新入社員のやる気を引き出すひと言

それでは反対に、新入社員を受け持つ上司や先輩は、どんな声をかけてあげると効果があるのでしょうか? 「先輩社員に言われたら、やる気に火が付いたセリフ」の上位ベスト5は次の通りです。

 

1位「次からはこうしようか(改善策を指示)」(36.9%)

2位「困ったことがあったらいつでも相談して」(28.1%)

3位「頑張ったんだね、ありがとう」(27.3%)

4位「一緒に頑張ろう!」(24.5%)

5位「失敗は誰にでもあるよ」(23.0%)

 

このように、新入社員が仕事でミスをした時には、失敗の原因や改善案を一緒に考えてあげたり、新入社員の気持ちに寄り添ったり、相談に乗ってあげる上司・先輩が、新入社員のやる気を引き出しているようです。

つまり、人のやる気を高める要因で一番大切なことは「承認欲求」なのです。新入社員に対しても、その存在そのものを認める言葉がけが求められます。また、今の新入社員は「成長したい」とも思っています。「成長欲求」を満たすように声をかけると、より一層勇気づけることができます。たとえばこのように声をかけてあげてはいかがでしょうか?

 

「困ったことがあったら、すぐに相談して。必ず時間作るから!」(成長支援)

「取り組み姿勢がとても素晴らしいよ。やり方をもっと工夫してみよう!」(努力承認)

「なぜ失敗したか、どうすればうまくいくか一緒に考えよう!」(成長支援)

「私もよく失敗したなぁ……。失敗は次の成功につながるからもう一度頑張ろう!」(共感的激励)

「私がサポートするから、どんどんチャレンジしなさい! あなたに成長してほしい!」(成長期待)

 

「承認欲求」「成長欲求」を満たす指導を

新入社員のやる気を高め、上手に育てるためには、上司・先輩のひと言がとても大切なことはおわかりいただけたと思います。上司・先輩の時代の「背中を見て学べ」という放任的な指導や「叱り飛ばす」というパワハラ的な叱責では新入社員は育ちません。

最初は上司や先輩が丁寧に教えてあげながら、「承認欲求」や「成長欲求」を満たしてあげるように指導してください。そして、やる気が高まってきた際に、「自分で考えさせる」指導に切り替えていくと効果的です。

 

 

 


 
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【著者プロフィール】
茅切伸明(かやきり・のぶあき)
株式会社ヒューマンプロデュース・ジャパン 代表取締役。
慶應義塾大学商学部卒業後、(株)三貴入社。 その後、(株)日本エル・シー・エー入社。 平成1年3月 住友銀行グループ 住友ビジネスコンサルテイング(株)(現SMBC コンサルティング(株))入社。セミナー事業部にて、ビジネスセミナーを年間200 以上、企業内研修を50以上担当し、他社のセミナーを年間50以上受講する。 平成18年4月 (株)ヒューマンプロデュース・ジャパンを設立。「本物の教育」「本物の講師」「本物の教育担当者」をプロデュースするという理念を掲げ、現在まで年間500以上、累計8,000以上のセミナー・研修をプロデュースするとともに、セミナー会社・研修会社のコンサルティング、セミナー事業の立ち上げ、企業の教育体系の構築なども手掛ける。 
著書に、『実践社員教育推進マニュアル』、通信教育『メンタリングで共に成長する新入社員指導・支援の実践コース』(以上、PHP研究所)、『だれでも一流講師になれる71のルール』(税務経理協会) 

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