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個人のミッションを見つけるには?

2023年1月24日更新

個人のミッションを見つけるには?

自分に与えられた使命、役割を見つけることで、前向きなエネルギーが内面から湧いてきます。さらに自分のミッションと組織のミッションとを重ね合わせることができれば、高いモチベーションをもって日々の仕事に取り組めるでしょう。

INDEX

自分のミッションを見つけよう

ミッションとは、組織や事業、あるいは個人の「果たすべき役割」「存在意義」のことです。社会に出て働く一人ひとりが仕事に「やりがい」を感じ、みずからの意志で「自律的に成長していくモチベーション」を保つためには、まず「自分のミッションを発見する」ことが非常に重要になります。

「自分は何者なのか?」
「何をするために生まれてきたのか?」

といったミッションが明らかになれば、それが自分の進む道を照らすヘッドライトになり、道に迷うこともなくなるでしょう。ミッションは、本来すべての人がもっています。あなたには、あなただけに天から与えられたミッションが必ずあるはずです。

ミッションを発見する方法とは

では、どうすれば自分のミッションを見つけることができるのでしょうか。大事なのは、自分自身としっかりと向き合い、自分の内なる声に耳を傾けていくことだといえます。自分に向き合う方法として、「キャリア・アンカー」という概念があります。キャリア・アンカーとは、自分自身の価値観や得意・不得意なことなどについて、どのように「自己認識」しているかという「セルフイメージ」のことです。キャリア・アンカーの理論をベースにして考案された次の6つの質問についてよく考え、答えを書いてみてください。

問1 あなたはどのような仕事をしているとき、やりがいや楽しさを感じますか。
問2 あなたの強み、特技、専門性は何ですか。
問3 あなたはどのような理想を描いてこの会社に入社したのですか。
問4 あなたは周囲の人から何を期待されているのでしょうか。
問5 あなたが社会のお役に立てるとしたらどのようなことがありますか。
問6 あなたのミッションは何ですか。

問1から順番に考え、言語化していくことで、あなたのセルフイメージがだんだん明確になり、最終的にあなたの「ミッション」が浮き彫りになっていくと考えられます。

参考記事:PHP人材開発「課長が取り組むべき組織ミッション作成のポイント」

「オートクライン効果」を利用する

次に、上記の問に対して書いた答えを、ゆっくりと声に出して読んでみてください。日常生活において、自分の価値観に意識を向ける機会は少ないはずです。これを手で書き、音声として発して、さらに自分の耳で聞き取ることによって、自分の内面の価値観に改めて気づいたり、自分のその後の行動を変化させられたりする可能性が高まります。これを「オートクライン効果」といいます。
ミッションは一度見つけたらそれで終わりではありません。その後もあなたは成長を続けますし、周囲の環境も変化していきます。それに合わせてミッションの内容やレベルをバージョンアップしていくことも重要です。

「Must」だけでは続かない

ミッションについて考えるとき、まじめな人ほど「~しなければいけない」「こうあるべきだ」といった具合に、「Must」のスタンスでとらえがちになります。もちろん使命感をもってミッションに取り組むためには「Must」の姿勢が重要ですが、これを正面から受け止め、自らの役割を果たし続けるには強靭な精神力が必要です。ところが「Must」だけで突き進むと、中年期以降、頑張り続けることがだんだん難しくなっていくという指摘があります。

「Want」に意識を向け「Must」とのバランスをとる

ここで重視していただきたいのが、「Want」を大切にするということです。「Want」とは「これをしたい」という意識であり、自分の内面から湧き上がってくる本音といえます。内面から湧き上がってくるということは、強靭な意志を必要とする「Must」に比べて、はるかに精神的な負担が少なくなります。まずはミッションを実現していくための「Want」を意識しながら、軽やかな気持ちで日々の業務に取り組みましょう。そのうえで「Must」にも意識を向け、バランスよくミッションを実践していくのです。

自分のミッションと組織のミッションとの擦り合わせ

自分のミッションと組織のミッションとの擦り合わせ

あなた個人のミッションが明確になったら、次に、あなたが所属する組織のミッションとの擦り合わせを行いましょう。通常、個人のミッションと組織のミッションが完全に一致することはまずありません。もしも両者に重なり合う部分がまったくなかったとしたら、その組織の仕事に対してモチベーションを維持するのは非常に困難でしょう。これは好ましくない状態であるといえます。
好ましいのは、2つのミッションが部分的に重なっていて、その範囲が時間の経過とともに拡大していく状態です。次の質問を考えてみてください。

問1 あなたが所属する組織のミッションはどのようなものですか。
問2 あなたのミッションと所属組織のミッションは、どのような点で重なっていますか。

この問いかけにより、たとえわずかでも個人のミッションと組織のミッションに関わりがあることがわかれば、あなたのモチベーションはグッと向上することでしょう。「自分は意味のある仕事をしている」という実感がもてるからです。
そうして組織の仕事を「自分ごと化」できたら、毎日の仕事が楽しくなり、困難も乗り越えられるようになるはずです。さらに「自分と組織のミッションが重なり合う部分」を少しずつ拡げていけるよう努力することで、仕事のやりがいも大きくなっていくのです。

参考記事:PHP人材開発「若手・中堅社員の仕事のやりがいを高め自律的な成長を促す『5つの原則』」

※本記事は、PHP通信ゼミナール『仕事のやりがいを高め、自律的に成長するための「5つの原則」』のテキストを抜粋・編集して制作しました。

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森末祐二(もりすえ・ゆうじ)
フリーランスライター。昭和39年11月生まれ。大学卒業後、印刷会社に就職して営業職を経験。平成5年に編集プロダクションに移ってライティング・書籍編集の実績を積み、平成8年にライターとして独立。「編集創房・森末企画」を立ち上げる。以来、雑誌の記事作成、取材、書籍の原稿作成・編集協力を主に手がけ、多数の書籍制作に携わってきた。著書に『ホンカク読本~ライター直伝!超実践的文章講座~』がある。

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