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PDCAサイクルと経験学習

PDCAサイクルと経験学習

(2014年10月17日更新)

 
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PDCAサイクルに則って日々の仕事をきっちり回すよう指導することが、経験を通じて成長する人をつくる――PHP研究所研修事業部長・的場正晃のコラムです。

 

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人は経験を通じて成長すると言われています。経験には学びの要素が豊富に埋め込まれていますので、経験の量が増えれば増えるほど人は成長するはずですが、必ずしもそうとも言えないケースが散見されます。
 
経験を通じて成長する人と、成長しない人――。両者を分けるものはいったい何なのでしょうか?
 
長年、人材開発の現場に身を置いてきて感じるのは、経験から学びを引き出しているか否か(=経験学習ができているか否か)の差が、人の成長に影響を与えるということです。この点に関する理解を深めるために、哲学者・ドゥルーズが提唱した「差異と反復」という概念と、松下幸之助の「革新」に関することばをご紹介しましょう。
 
ドゥルーズによれば、「反復」とは同じことを機械的に繰り返す行為のことを指しますが、そこからは変化や創造が生み出されることはありません。しかし、「差異」を生み出すことを意識しながら反復を続けると、それはリフレインと呼ばれる状況になって学習と成長が促進されるというのです。
 
一方、松下幸之助は、「同じことを同じままにいくら繰り返しても、そこには何の進歩もない。先例におとなしく従うのもいいが、先例を破る新しい方法を工夫することの方が大切である。やってみれば、そこに新しい工夫の道もつく」(『道をひらく』PHP研究所)と述べています。
 
ドゥルーズと松下幸之助が、それぞれ述べている「差異を生み出す反復」「先例を破る新しい方法」という概念が、学習と成長を促すヒントを与えてくれます。そして、その概念をふまえて人材育成を行うためには、PDCAサイクルに則って日々の仕事をきっちり回すよう指導することが大切なのです。
 
現場のOJTにおいて、上司・先輩が果たすべき役割は、
(1)部下・後輩が仕事の計画をきちんと立てる(Plan)ように指導し、
(2)計画にそって実行(Do)することを支援し、
(3)結果の検証(Check)を共に行い、
(4)仕事経験からの学びや反省点を整理し、今後の改善策を考える(Action)よう促す
このサイクルを回せるようになるまで指導・支援し続けることです。
 
人材育成の要諦とは、平凡なことを徹底して実践すること、すなわち凡事徹底にあるように感じます。PDCAという平凡な原則に則った仕事の進め方を現場で意識・実践することから、人が育つ風土が醸成されるのではないでしょうか。
 
 
 
的場正晃 (まとば・まさあき)
神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得。現在は(株)PHP研究所経営理念研究本部研修事業部部長
 
 
 
 
 

 
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